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「ミドルレンジ」「新生活」などをテーマに需要をつかむ、MSIが語るPC戦略

「ミドルレンジ」「新生活」などをテーマに需要をつかむ、MSIが語るPC戦略

【Windows 10 EOS後の市場をどう動かす?・1】2025年10月14日、Windows 10のサポートが終了(EOS)した。その直後、一般PC市場は買い替え需要で大きく伸びた一方、ゲーミングPCは「価格上昇」と「動機不足」で伸び悩んだ。この環境下、エムエスアイコンピュータージャパン(MSI)は家電量販店との連携キャンペーンやミドルレンジ強化、春の新生活・教育市場への照準など、複合的な打ち手を進めている。EOS後のPC市場でMSIは何を見て、どのようなことに取り組むのか。ノートPC営業本部コンシューマー営業部の鈴木淳部長代理に聞いた。(BCN・佐相 彰彦)

●EOS特需は「一般PC」で顕在化


――Windows 10 EOS後の市場状況をどう捉えていますか。
鈴木部長代理(以下、敬称略) PC市場は一般的にEOSで大きく伸びましたが、ゲーミングPCの伸びは全体よりも鈍化したといえます。ゲーミング層はリテラシーが高く、Windows 11へのアップグレードを既に済ませているケースが多かったため、EOSが強い買い替え動機にはなりづらかったのです。
――ゲーミングPCが伸び悩んだ要因は何でしょう。
鈴木 最大の要因は価格です。新しいGPUを搭載したモデルは以前の世代に比べて、約20%価格帯が上昇しており、かつて20万円を切ることもあったミドルレンジが今では25万円前後になっています。さらに、昨今の人気ゲームは「最高スペックでなくても十分動く」という傾向があり、EOSという観点では性能面での買い替え動機が弱かった。また、EOSよりも前に人気ゲームの発売があったという点で、先ほども申し上げたように既にWindows 11搭載PCの買い替えがあった。結果として、需要が盛り上がらなかったのだといえます。

●需要を起こす下取り・増額キャンペーン


――需要喚起に向けた施策は?
鈴木 家電量販店さんと連携し、下取り・増額キャンペーンなどの店頭施策を拡充しています。特にミドルレンジモデルのエントリー強化と合わせて、「手に届く価格×体験のアップグレード」を前面に出すことで、買い替えの背中を押す取り組みです。ゲーミングでは、エントリーモデルが売れているという手応えがあります。価格と体験のバランスが良いモデルの販売に力を入れていきます。
配信元: BCN+R

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