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ミラノ五輪代表争い熾烈極める女子フィギュア GPファイナルに日本勢は4人

ミラノ五輪代表争い熾烈極める女子フィギュア GPファイナルに日本勢は4人

フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが12月4日から愛知・名古屋(IGアリーナ)を舞台に開幕する。日本勢は世界女王に3度輝いた坂本花織を含む女子4名、2022年北京五輪銀メダルの鍵山優真と佐藤駿の男子2名、ペアに“りくりゅう”こと三浦璃来/木原龍一組が出場する。今回は女子シングルを占う。

 10月から行なわれたGPシリーズ全6戦のポイントランキング上位6人で争う世界一決定戦。特に今大会は「オリンピック代表選考対象大会」に位置付けられ、上位2位以内に入れば来年2月に開幕するミラノ・コルティナ五輪の日本代表(男女シングルはともに代表3枠)に大きく近づく。ゆえに、名古屋での結果が重要な意味を持ち、五輪前哨戦としてハイレベルな争いが予想される。

 女子シングルは北京五輪銅メダリストの実績を持つ坂本が金メダル候補のひとり。シーズン開幕前の6月に今季限りでの現役引退を表明した日本女子のエースはGP開幕戦のフランス大会から登場。最後のシーズンに選んだショートプログラム(SP)『Time To Say Goodbye』と、フリースケーティング(FS)『愛の讃歌』のメロディーに乗り優雅に美しく、節目となるシーズンでスケートへの愛をぶつけ、フランス大会は2位と上々のスタートを決めた。

 続く大阪で行なわれたGP第4戦NHK杯は地元の大声援を受けSP、FSの両方で圧巻の演技を披露。SPは今季シーズンベスト(77.05点)をマークして首位発進、FSはノーミスで今季の世界最高得点(227.18点)を叩き出す会心演技で優勝。浅田真央さんに並ぶ日本女子歴代2位タイとなる4度目の戴冠を果たした。

 貫禄をみせつけた坂本は試合後、伸び盛りの若手に対して「負けたくないですね」と不敵な笑み。「もうあと数か月待ってもらおうと思ってます!」とウィットに富んだ坂本節を炸裂させ、世代交代に待ったをかける。4季連続4度目となる大舞台、日本の最強女王はは勝利への欲が尽きない。
  20歳の千葉百音も初優勝に期待がかかる有力候補だ。出場したGPシリーズ2試合でともに優勝を収め、堂々のポイントトップでファイナルの切符を手にした。大技はないが、取りこぼしの少ない安定したスケーティングと表情豊かな表現力は目を引く。

 昨シーズンから飛躍的に成長し、3月の世界選手権では銅メダルを獲得。荒川静香(2006年トリノ五輪金)、羽生結弦(2014年ソチ、18年平昌五輪金)を輩出した宮城県・仙台市出身であり、オリンピック出場への憧れは強い。前回大会は優勝まであと一歩の2位と健闘。今の好調さなら、ファイナル初制覇も決して夢ではない。 台風の目となりそうな存在なのが17歳の中井亜美。今シーズンからシニアデビューを飾った現役女子高生はGP開幕戦のSPで大技トリプルアクセルを成功。弾ける笑顔でガッツポーズが飛び出した。勢いそのままFSは自己ベストを大きく更新し、坂本を抑えて初優勝。日本女子史上3人目となるGPデビュー戦初Vの快挙を成し遂げた。

 GP2戦目となった第3戦カナダ大会は大技を決めきれなかったが、表彰台は確保。シニア転向1年目でいきなり大舞台に進出した女子フィギュア界の新星だ。トリプルアクセルを武器に百戦錬磨のシニア勢相手にどこまで通用するのか。展開次第では表彰台に食い込んでもおかしくない。

 中井と同じMFアカデミー所属の23歳・渡辺倫果はGP優勝こそないが、3、2位と連続で表彰台に入った。ギリギリ6番手でファイナルに進出したがSP、FSともにトリプルアクセルを3本組み込む予定でバシッと決まれば、優勝争いに大きく絡んでくるだろう。3大会ぶりのファイナルとなる23歳が当落線上から下克上を狙う。
  ライバルとなる海外勢では昨季のGPファイナル女王アンバー・グレン、世界女王アリサ・リウ(ともに米国)が強敵。4月に東京で開催された世界フィギュアスケート国別対抗戦では米国代表のシングル選手として来日。どちらも完成度の高い演技で日本勢の前に立ちふさがり、母国の優勝に貢献した。現代の米女子フィギュアをけん引する両選手が実力を発揮すればワンツーフィニッシュを果たす可能性もある。
 
 名古屋で開催するGPファイナルは8年ぶり。ミラノ・コルティナ五輪を控え、例年以上に注目の集まる頂上決戦は、どんな結末となるのか。注目の女子シングルは5日にショート(午後8時59分)、6日にフリー(午後9時14分)が行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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