Photo:sirabee編集部前読売ジャイアンツ3軍監督の駒田徳広氏が12月2日、現役時代の同僚・岡崎郁氏のYouTubeチャンネル『アスリートアカデミア』に出演。「巨人が強くなるために必要なこと」を語った。
■現代の指導方法を語る動画では今シーズンまでジャイアンツの3軍監督を務めた駒田氏が、指導のなかで感じたことや、心構えなどを語っていく。
現代の指導については「やっぱり、今の球団を見ていてもそうですけど、育成ってだいたい70〜80%は球団主導なんですよ。残りの20%のところに、コーチたちや現場がうまく介入してサポートする。育成ってそういうものだと思いますし、今回あらためてそれを強く感じましたね」とコメントした。
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■土台を固めないといけない駒田氏は現在の巨人について、「監督ひとり、コーチひとりのやり方でいつも(揺れてしまう)。こんな大きな組織が、どんなに偉い監督が来ても揺るがない、“うちの育成はこれだ”という軸。この70%くらいの土台を固めなきゃいけない時期に来ているんじゃないかなと思う」と力説する。
続けて「監督が代われば優勝できる、あの監督なら優勝できるというのは、優勝できないチームが言うことですからね。だからこそ、そういう部分を本気で固めていこうという気持ちでやっていました」と3軍監督時代の指導方針を語った。
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■岡崎氏も駒田氏に同調岡崎氏も「ビジョンがないとファンもついてこない。今のジャイアンツはここを目指しているんだなというのが明確で、そこがブレなければ、勝てなくてもファンは応援してくれるし、待ってくれる。でも、右往左往してわからないで、十何年でしょ。そろそろビシッとやり方も含めて方向性を決めないといけない」と同調。
話を聞いた駒田氏は「バーンとこれでやっていくというものを、みんなで本当に決めないといけないのかなと思う」と力を込めていた。
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■13年間日本一から遠ざかる巨人は昨年リーグ優勝をしたものの、クライマックスシリーズで敗退。原辰徳監督時代の2019~20年もリーグ連覇を達成したが、日本シリーズでソフトバンクに敗れており、日本一は13年間遠ざかっている。
昨今は選手のMLB志向などもあり、平成の巨人に見られた「他球団からFAで選手を獲得してチームを強くする」という手法ができなくなっており、「育成力」をつける必要がある。
駒田氏は3軍監督して指導力を発揮し、選手からも好評だったといわれているが、今オフ突然退団となった。古巣に対して厳しい意見をぶつけることができるうえに、指導力への評価が高かった駒田氏だけに、惜しい人材を手放してしまったようにも思える。
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【今回の動画】駒田氏が巨人日本一奪回に必要なことを語る■執筆者プロフィール佐藤俊治。Sirabeeには2015年11月から参画し、月40本程度プロ野球関連記事を執筆中。YouTubeで発信する野球評論家ウォッチャーでもある。野球は高校からメジャーまで年間50か所以上で現地観戦。プロ野球の贔屓チームはなく、どこのチームのファンでもない。「あの選手、あそこに行ったんだ」という目線で見守っている。
(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治)