ソフトバンクの山川穂高が「衝撃宣言」だ。
それは12月3日の契約更改交渉後のことだった。みずほPayPayドーム内の事務所で、現状維持の推定年俸4億5000万円でハンコを押した山川は交渉後の会見で、来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に言及。
「全く出たくないです。全く出たくはない。今回はテレビの前で応援したいと思います」
これまで「プレミア12」や「アジアチャンピオンシップ」「親善試合」「強化試合」の類いで出場を拒否した選手は多くいたが、WBCを拒否したのは異例のことである。
スポーツライターがその背景を説明する。
「WBC出場にはケガのリスクが伴いますし、オフが短くなってしまいます。来シーズンの調整を考えれば、デメリットは大きいですね。特に山川の場合、侍ジャパンに選出されても補欠扱い。メリットはさほどありません」
山川はWBCの前回大会に出場したが、大きな活躍はできなかった。出たがり屋、お祭り男の山川にとって、大谷翔平やダルビッシュ有、山本由伸たちに主役の座を奪われるのは、面白くなかったに違いない。
「ソフトバンク関係者はホッとしていますよ。山川がシーズンに専念してくれるということで、非常に心強いでしょう」
ところでソフトバンクとは逆に、WBC「大量離脱」が予想されるのが、大谷翔平が所属委するドジャースだ。大谷の他、山本由伸、佐々木朗希、韓国代表のキム・ヘソン、アメリカ代表のムーキー・ベッツ、ウィル・スミス、ドミニカ代表のテオスカー・ヘルナンデス、カナダ代表のフレディ・フリーマン、メキシコ代表のアンディ・パヘス…と合計9選手がチームを抜けることになるかもしれない。来シーズンの調整不足と戦力低下が心配されている。
(田中実)

