「からだの重さが気になる」「下痢や便秘が続く」「肌の調子が悪い気がする」このような不調は、腸の冷えが原因かもしれません。
腸は食べ物の消化・吸収を行うだけではなく、免疫やホルモン、自律神経の調整にも関わる重要な臓器。つまり、腸が冷えると全身のコンディションが悪化する恐れがあります。
今回は、腸が冷える原因や「腸冷え」のリスク、改善法を薬剤師の視点から解説します。「病気ではないけど、なんとなく不調」という人は、早めに対策をしましょう。
（写真:iStock）
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1. 最近の不調…これは腸の冷え？
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今回は、ミズキさん（41歳／仮名）からのご相談です。
「最近、食欲がなくて困ってるんです」
「あら…おなかの調子が悪いのかしら？」
「うーん…確かに、おなかの調子は良くないです。でも、病院に行ったり胃腸薬を飲んだりするほどではないというか…。なんとなくだるくて、下痢や便秘もするけど、調子がいいときもある、みたいな…」
「確かにその状態だと、わざわざ病院に行かなくてもいいか、と考えてしまいがちよね」
えりのボスの言葉に、ミズキさんは困ったように頷きます。
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「はい…。その他にも、なんとなく肌がくすんでいる気がするんですけど…。こういう不調も含めて年齢のせいなのかなって思っています」
「それだけとは限らないわよ？ ミズキさんの不調は、もしかしたら腸の冷えが原因かもしれないわ」
「…え？ おなかが冷えるというのは聞いたことありますけど…腸の冷え、ですか？」
どうやら、ミズキさんは最近の不調の原因を全て加齢のせいだと思い込んでいる様子。これでは、体調不良に対して適切な対策が取れず、症状が悪化してしまいかねません。
これは放っておけません！
2. 腸が冷える主な原因
（C）コクハク
「腸は、ちょっとした生活習慣や体質の影響によって冷えるといわれているわ。たとえば、今から言う原因に心当たりはないかしら？」
・冷たい飲み物やアイスを食べるのが好き
・冷房が直接当たる場所にいることが多い
・薄着で、寒さを感じることがある
・運動習慣がなく、血流が悪くて肩こりや頭痛を感じることが多い
・ストレスがたまっていて、あまり眠れない
・不規則な生活をしている
・ダイエット中で、栄養が偏っている