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声優・石川由依、キャラに寄り添う繊細な表現力がすごい…「進撃の巨人」「ガンダム ジークアクス」など出演作から魅力を紐解く

声優・石川由依、キャラに寄り添う繊細な表現力がすごい…「進撃の巨人」「ガンダム ジークアクス」など出演作から魅力を紐解く

石川由依
石川由依 / ※ザテレビジョン撮影

TVアニメ「勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる~」(毎週木曜深夜1:00-1:30、TOKYO MXほか)や、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(TOKYO MX、2018年放送)など、話題作に引っ張りだこの声優・石川由依。本記事では、実力派声優として知られる石川の経歴を振り返りながら、彼女の声優としての魅力について紐解いていく。

■オーディションで人生が激変、活躍の幅を広げる実力派声優

6歳の頃に大阪の劇団ひまわりに入団し、劇団内の公演や、上京後にはミュージカルで主人公を務めたこともあった石川。もともと声優を目指していたわけではなかったものの、石川の舞台を見たアニメ関係者にオーディションの参加を勧められ、声優デビューを果たした。

以降、アニメを中心にゲーム声優やラジオ出演など幅広いジャンルで活動し、次第に注目を集めるように。そんな彼女の知名度を全国区に押し上げたきっかけとなったのは、2013年から出演した『進撃の巨人』シリーズ。同シリーズでミカサ・アッカーマンを長期間にわたって演じ切り、石川の覚悟と愛のこもった“ミカサ像”はファンの心に多くの感動をもたらした。

その後も「アイカツ!」(テレビ東京系、2012~2016年放送)の新条ひなき役や、「ガンダムビルドファイターズ」(テレビ東京系、2013年~2014年放送)のコウサカ・チナ役など、話題作に次々と抜擢されるようになった石川。経験と実績を着々と積み重ねていく中で声優としての実力が評価され、2014年には「第8回声優アワード」で助演女優賞を、2021年には「第15回声優アワード」で主演女優賞を受賞した。

そんな石川はアニメ声優はもちろん、テレビのナレーションや吹替え、さらには俳優業など活躍の幅を広げ、エンタメ業界に貢献し続けている。
石川由依
石川由依 / ※ザテレビジョン撮影


■演じるキャラクターの特徴を捉え、繊細な感情の揺らぎを表現

演じるキャラクターについて分析し、繊細な表現力で細かな部分にもこだわりを感じさせてくれる石川。最近の出演作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」(日本テレビ系、2025年放送)でも彼女の声優としての魅力が発揮されている。

本作は、宇宙に浮かぶスペース・コロニーで暮らす女子高生・マチュ(CV:黒沢ともよ)が、少女・ニャアン(CV:石川)と出会い、非合法的なモビルスーツ決闘競技・クランバトルに巻き込まれるというストーリー。

石川が演じたニャアンは、非合法な運び屋をしながら日銭を稼ぐ少女で、最優先事項は“生き抜くこと”。石川はニャアンのキャラクター像について“強さの反面、実は臆病で人とかかわることには慣れていない”と分析し、他のキャラとの会話では少し噛み合わない形を心がけたという。理想と現実の狭間で揺れる少女を、石川は凛とした声に繊細な感情の揺らぎを滲ませながら演じ、作品により一層の深みを与えた。

そして、突然異世界に“聖女”として召喚された会社員が、周囲と関係を築きながら成長するアニメ「聖女の魔力は万能です」(TOKYO MXほか、2021年放送)では主人公・セイを熱演。セイはまじめな性格と探求心の持ち主で、“聖女”としての魔力が加わったことでよりパワーを発揮する。

そんなセイの印象について、石川は「明るく前向きに突き進み、人のために頑張る姿が魅力的」と語っており、努力や人との出会いを通して前向きになっていく心の強いキャラクター像を、持ち前の演技力でナチュラルに体現していた。

石川由依
石川由依 / ※ザテレビジョン撮影

■女性キャラの“内に秘めた強さ”を感じさせる高い演技力

石川のこれまでの経歴を語るうえで欠かせない作品といえば、やはり『進撃の巨人』シリーズだろう。石川演じるミカサは口数が少なく、人に何かを伝えるのが苦手なうえに、直球な言葉遣いで誤解させてしまうこともある人物。石川も以前インタビューで、「ミカサは芯が強くて感情をあまり表に出さないキャラクター。ただ、内に秘める思いは強いんです」と語っていた。感情が大きく表に出てこないタイプの難しい役どころだったが、本作では原作のキャライメージを崩さないように、ミステリアスな雰囲気を漂わせつつ芯のある強い女性を見事に表現している。

さらに、後宮を舞台に“毒見”役の少女がさまざまな難事件を解決していく謎解きエンターテインメントアニメ『薬屋のひとりごと』シリーズでは、後宮に仕える四妃の一人・梨花妃を演じた石川。梨花妃は繊細で儚げな美しさを持ちながらも、ミカサと同様に凛とした雰囲気に強い心を持ったキャラクターだ。幼い子を亡くし自らも病気にかかってしまった梨花妃だが、自尊心が高く、気品も兼ね備えている彼女はまさに“賢妃”そのもの。そんな梨花妃を、石川は落ち着きの中に力強さを感じさせる声色で演じ、魅力的なキャラクターに仕上げている。

このように、臆病なキャラから芯のある強いキャラまで、さまざまな性格の女性を演じてきた石川。そのキャラクターの性格や特徴、そして魅力的な要素などをしっかりと理解したうえで役に臨むことで、イメージ通りのキャラクター像を作り上げることができているのかもしれない。

なお動画配信サービス・Huluでは、石川が声優として出演する「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」「聖女の魔力は万能です」『進撃の巨人』シリーズ、『薬屋のひとりごと』シリーズなどのアニメを見放題配信中。映像やストーリーはもちろん、作品によって異なる石川の演技にもぜひ注目してほしい。

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