6つの部門から見える、2025年の“暮らしと流行”
今年の予定データを部門ごとに振り返ると、生活者がどんなことに興味を持ち、どんな体験を楽しみにしていたのかが少しずつ見えてきます。ここでは、6つの部門それぞれの特徴を追いながら、2025年の空気感をざっくりとまとめていきます。
映画部門は「鬼滅の刃」が圧倒的な存在感

映画の予定では「鬼滅の刃」が大きく伸び、特に公開初日の勢いが目立ちました。映画館に足を運ぶ予定を早めに登録する人が多かったようで、人気アニメの映画化が今年も大きな関心を集めたことがわかります。また、実写化作品や続編映画も多くランクインしており、話題作に合わせて予定が集中する傾向が続きました。
アーティスト部門はツアー発表が予定を後押し

アーティストのカテゴリーでは「ちゃんみな」が1位に。全国ツアーの発表をきっかけに、ライブの予定を組む動きが一気に増えたと考えられます。同じくツアーを発表したHANA、ONE OK ROCK、平井大、timeleszなども上位に入り、“推し活”が予定として記録される日常がより当たり前になっている様子が見て取れます。
フード部門はアサイーの“第二次ブーム”が象徴的

フード部門では、アサイーが10年ぶりに注目を集めました。カフェやコンビニで関連商品が登場するたびに予定数が増加し、美容・健康志向の高さがそのままデータにも表れています。麻辣湯やみそきん、もっちゅりんなど、短期間で話題になるフードもランクインし、今年の“食の流行”がわかりやすい結果となりました。
社会部門はマイナンバーが最も多い話題に

社会のカテゴリーでは、マイナンバーに関する予定が1位を獲得。更新時期や制度の切り替えに伴い、連休前後に手続きの予定が集中していました。生活に関わるテーマだけに、今年特有の動きが反映されています。
ネクストトレンド部門は次の兆しが揃う結果に

未来の兆候を拾うこの部門では、ピックルボール、耳つぼ、自然界隈、AIセミナー、地域クラブといったジャンルの違うキーワードが並びました。スポーツからビューティー、教育、働き方まで幅広く、2025年の“これから広がる可能性”が感じられるラインアップとなっています。
いずれの部門にも、今年の暮らしを象徴するような動きが随所に見られ、予定という日常的な記録だからこそ捉えられるリアルなトレンドが浮かび上がります。
予定データから見える、2025年の暮らしの輪郭
今年のトレンドを予定データから振り返ると、話題のイベントや人気作品だけでなく、日々のちょっとした関心ごとまで、幅広いテーマが記録されていることがわかります。非日常の体験を求める動きや、推し活の浸透、健康志向の高まり、そして社会的な手続きへの関心など、暮らし方そのものに関わる要素が随所に見えていました。
予定は、SNSの投稿とは違い、実際に「行こう」「やろう」と思った時点で登録されるものです。そのため、今年の空気感がよりリアルに表れ、日常の延長にあるトレンドが浮かび上がってきます。こうしたデータからは、生活者の行動がより多様になり、それぞれの楽しみ方が広がっている様子が感じられます。
2026年はどんなテーマが予定に増えていくのか、また新たに記録される行動がどのようなトレンドを生み出していくのかにも注目したいところです。予定から読み解く暮らしの変化は、これからも私たちの日常をさりげなく映し出していくのかもしれません。
