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「あの時は『まだ俺の番じゃないのか』って気持ちだった」テイタムがファイナルMVPへの想いを語る「必ず受賞するんだと確信している」<DUNKSHOOT>

「あの時は『まだ俺の番じゃないのか』って気持ちだった」テイタムがファイナルMVPへの想いを語る「必ず受賞するんだと確信している」<DUNKSHOOT>

昨季のプレーオフでジェイソン・テイタムがアキレス腱断裂の重傷を負ったボストン・セルティックス。エースを欠いた状態で新シーズンを迎えた元王者は、開幕3連敗と苦しいスタートとなった。それでも、翌戦から3連勝で巻き返すと、直近9戦では7勝2敗と調子を上げている。

 チームを引っ張るのは、キャリアハイの平均29.0点、4.8アシストに6.0リバウンド、1.14スティールをマークするジェイレン・ブラウン。

 さらにシックスマンから先発に昇格したペイトン・プリチャードが平均17.1点、4.3リバウンド、4.7アシスト、デリック・ホワイトが平均16.3点、3.9リバウンド、5.1アシスト、1.65スティール、1.30ブロックで支え、現地12月3日時点でイースタン・カンファレンス6位の12勝9敗(勝率57.1%)と、プレーオフ圏内に浮上している。

 そんななか、双子の元NBA選手、マーキーフ・モリスとマーカス・モリスのポッドキャスト番組『The Morris Code』に、テイタムがリモート出演。相棒ブランへの想いや今後の野望について語った。
  テイタムとブラウンは、どちらもオールスターに複数回選ばれた実績を持つリーグ有数のウイングプレーヤー。ただ、オールNBAチーム選出回数についてはブラウンが1度(2023年の2ndチーム)なのに対し、テイタムは5度選ばれていて、昨季まで4年連続で1stチーム入りしている。

 その一方、セルティックスが2024年にフランチャイズ史上18度目の頂点に立ったプレーオフでは、ブラウンがカンファレンス・ファイナルMVPとファイナルMVPの両タイトルを獲得し、スポットライトを浴びた。

 昨季まで8シーズンをともにプレーした相棒の栄冠について、テイタムは次のように語った。

「優勝できた瞬間はとにかく興奮していたんだ。(ブラウンのファイナルMVPについて)不愉快な思いなんて全くなかったし、動揺することもなかったね。本音を言うと、『なんだ、まだ俺の番じゃないのか』って気持ちだった。自分はいずれファイナルMVPを獲ると信じているから、もう一度優勝しないといけないってことさ」 2024年のファイナルで、セルティックスはダラス・マーベリックスを4勝1敗で撃破。テイタムは主要3部門でチーム最多の平均22.2点、7.8リバウンド、7.2アシストを残すも、フィールドゴール成功率38.8%、3ポイント成功率26.3%とショットが低調だった。

 一方のブラウンは、シリーズ平均20.8点、5.4リバウンド、5.0アシストに加えてフィールドゴール成功率44.0%を記録。チームに勢いを呼び込む豪快なダンクや、相手エースのルカ・ドンチッチ(現ロサンゼルス・レイカーズ)に対する好守など、印象的な活躍を披露した。

 結果、ファイナルMVPの投票権を持つ11人のうち、7名がブラウンへ、残りの4名はテイタムへ票を投じ、ブラウンがトロフィーを掲げる形となった。

 テイタムは現在、アキレス腱断裂の大ケガから完全復活するため、時間を費やしてベストコンディションを作り上げている段階。今季中にコートへ戻るかは未定で、来季のトレーニングキャンプからの復帰となる可能性もある。
  それでも、27歳のフォワードが自信を失うことはない。今後のキャリアへ目を向けて、こう意気込んでいた。

「ラリー・バードが毎回ファイナルMVPを受賞したわけではないし、アイザイア・トーマスだって(最初の優勝時は)ファイナルMVPではなかった。俺も必ず受賞するんだと確信している。時間の問題さ」

 セルティックスで3度の優勝を飾ったバードは、1984年、86年と2度のファイナルMVPを受賞しているが、最初の優勝時の81年は先輩のセドリック・マックスウェルに譲り、デトロイト・ピストンズを2連覇へ導いたトーマスも、1989年のファイナルMVPは相棒のジョー・デュマースに明け渡し、自身は翌90年に受賞している。

 テイタムとブラウンは、年齢的にもう数年は全盛期を保つことが期待でき、セルティックスには再び王座を獲得するチャンスが残されている。エースが万全のコンディションで復帰した時、チームがどんな進化を遂げるのかを楽しみに待ちたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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配信元: THE DIGEST

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