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待望のA代表デビューも斉藤光毅は「自分史上最悪のパフォーマンス」。森保監督からもらった言葉と悔しさを糧に――

待望のA代表デビューも斉藤光毅は「自分史上最悪のパフォーマンス」。森保監督からもらった言葉と悔しさを糧に――


 19歳で欧州へ渡り、ベルギー、オランダ、イングランドと渡り歩いてきた斉藤光毅は、今夏にチャンピオンシップ(イングランド2部)のQPRに完全移籍を果たした。

 インタビューの前編ではQPR加入を決めた理由や欧州での自身の成長を語ってもらったなか、今回の後編ではまず、アカデミーから在籍した横浜FC時代について訊いた。

「ユース時代は本当に純粋にサッカーを楽しんでいました。もちろん学校もありましたが、サッカーを最優先に全てを考えていて、当時も今と同じように悩みや焦りはあった気はしますが、今振り返るとそれも楽しんでいたように思います。でもきっと何年後かに今を振り返っても同じように言うと思うので、常に考えたりもがいたりしているのだと思います。ユース時代から将来的に海外でプレーしたいとは思っていました。年代別の日本代表の遠征で世界を相手に戦うようになり、その気持ちが明確になりました」
 
 横浜FC史上最年少の16歳11か月でトップチームデビューを果たした斉藤は、その試合で35歳差の三浦知良と2トップを組んだことが当時、大きな話題を呼んだ。そのレジェンドからは多くの学びを得たという。

「ずっと目標とする選手にカズさんの名前を挙げさせてもらっています。一緒にプレーさせてもらって、サッカーに対する姿勢、準備やケアなど、今までもずっとすごい選手だと思っていましたが、自分が海外でプレーするようになって、日本代表を経験して、より一層、カズさんはこれまで本当にいろんなことを考えて、経験をして、今の地位を確立されているんだなと偉大さを感じるようになりました。

 カズさんのような唯一無二の存在になりたいですし、カズさんに対して僕がそう思っているように、自分もそう思われるような選手になれたら嬉しいです。僕が海外へ行く時、『チームが木だとして、枝ではなく幹のような存在になれ』という言葉をもらって、すごく心に刺さっています。これからもそれを意識していきたいです」
 
 今年10月、森保一監督が率いる日本代表に初招集され、キリンチャレンジカップのパラグアイ代表戦で念願だったA代表デビューを飾る。しかしその試合後のフラッシュインタビューでは、「全然だめだった」と悔しさを滲ませた。

「選ばれた時はすごく嬉しかったです、『やっとだ』というのが率直な気持ちでしたし、気合が入ったのを覚えています。でもパラグアイ戦は自分の中で史上最悪のパフォーマンスでしたし、何より自分のプレーを出せなかったのが1番悔しいです。いつもだったらあんなむやみに仕掛けないですし、振り返っても、あのドリブルだとそりゃ取られるよなと思います。たくさんの人が期待してくれているなかで、気負いすぎてしまって、本当に自分の未熟さを感じました。この悔しい思いを無駄にしないことが大事だと思うので、しっかり考えながら、でも考えすぎずにこれから取り組んでいきたいです。

 パラグアイ戦後に森保監督から、プレーしてどうだったかを聞かれて、自分のプレーが出せなかったことを伝えると、『積極的にチャレンジしたことは良かった。それをしないのが1番ダメだ』とは言ってもらえました。ただ、一方で『大前提として1対1で勝てなければいけないという意識は持っていてほしい』とも言われました。

 A代表での活動では初めて一緒にプレーする選手もいて、多くの刺激がありました。同じロンドンに住んでいる(鎌田)大地くんとはこっちでご飯に行ったりするのですが、他の選手たちともいろんな話ができました。特に欧州組の選手たちは時差もあるなかで代表とクラブの試合を高いレベルでこなさなければいけない。そのタフさはすごいなと思いました。自分もチャンピオンシップでプレーしていてタフなほうだとは思っていましたが、まだまだですね」
 
 最後に自身のプレーの強み、そして今後の目標を語ってくれた。

「『個で打開できること』は自分のストロングポイントだと思っています。試合が停滞した時やゴール前でアクションが欲しい時に、打開できるのは強みですし、それができればチームも助かる。見ている人たちにも楽しんでもらえると思うので、そこは大事にしています。それだけにならず、周りも見えているなかで個でも打開できている時が自分が1番良い状態。相手と味方を見て、状況に応じてパスなのか、ドリブルなのかシュートなのか。ゴールに繋がるプレーの判断は意識しています。

 ずっと目標にしているのが『チャンピオンズリーグの決勝で点を取りたい』ということで、そこに近づけるように逆算していくと、結局は今が1番大事だということに繋がるので、毎日の練習を大事にしたいです。日本代表のメンバーにも食い込んで、いろんなところで活躍しなければその舞台には立てないと思うので、努力を続けていきます」

※このシリーズ了

取材・構成●中川翼(サッカーダイジェストWeb編集部)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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