フィギュアスケートの世界一決定戦「グランプリ(GP)ファイナル2025」は12月4日、名古屋・IGアリーナで開幕した。ジュニアGPファイナルでは女子ショートが行なわれ、大会4連覇を狙う島田麻央が73.45点のシーズンベストを挙げ、首位発進を決めた。しかも1位から4位までを日本勢が独占する圧巻の結果で折り返した。
ジュニアカテゴリーでは国内外で無敵を誇る島田。鮮やかなピンクの衣装で氷上に立った17歳はアップテンポなショート曲『Sing Sing Sing』に乗ってスタート。ジャンプはすべてノーミスで決め、スピンとステップは最高評価のレベル4を獲得。シニア顔負けの洗練された演技はすべてプラス評価だった。
演技後、島田は笑顔で「楽しんで滑れた。国際大会でショートでのノーミスができていなかったので、それができたのが本当に嬉しい」と満足げだった。いざ本番になると「緊張して脚が震えてしまった」と、ホーム開催のムードにのまれそうになったが、見事にプレッシャーを跳ね返した。「明日(5日)のフリーでも自分らしさを忘れずに思い切り挑戦して、日本開催のファイナルを楽しみたい」と意気込み、4回転ジャンプとトリプルアクセルの大技投入を明言した。
世界ジュニア女王が貫録の強さをみせた一方、他の日本勢も大きな爪痕を残した。先陣を切った13歳の金沢純禾は自己ベストを上回る66.16点をマーク。キスアンドクライでは本人も驚いた表情を浮かべ、「自己ベストを更新できたのは想像以上で、すごく嬉しかったです」と声を弾ませた。
今季からジュニアGPシリーズを戦い、初戦のイタリア大会でいきなり初優勝。デビューシーズンでファイナルに進出した逸材は「観客もたくさん入ってすごく楽しかった。その分緊張するけど、演技に入ってしまえばもう楽しい!って感じです」という強心臓ぶり。「日本を代表して滑ることに感謝の気持ちでいっぱいでした。自分の名前のバナーもあって、見てもらえて嬉しかった」と笑みを浮かべ、フリーも全力で楽しく滑ることを誓った。
島田、金沢と同じ木下アカデミー所属の岡万佑子は67.93点で3位につけた。「自己ベストを更新できなかったのはちょっと悔しいですけど、近い点数をもらえたのは良かった」と白い歯をみせた。フリーではトリプルアクセル投入を明言。「練習でも降りてきている。前回大会でノーミスの演技ができたので、そういうところも含めて自信につながってくるので、今回もその経験を生かして思い切って頑張りたい」と大技成功に意欲的だ。
68.21点で2位につけたのは名古屋出身の岡田芽依。「お客さんがたくさんいる中でバナーとか振っていただけて嬉しかった。表情が今回すごく作れたのが得点につながったと思う」と地元の声援に勇気をもらい感謝した。試合前には緊張をほぐすためのルーティーンとして、ベッドで目を閉じ瞑想してから試合に臨んでいることを明かす。「気持ちがすごく落ち着きます」と今季から取り入れたリラックス法が、ここまで好結果をもたらしている。
勝負のフリーは「このままいくぞ!という気持ちもありますけど、一旦落ち着かせて、明日に向けてしっかりリセットして集中していきたい」と15歳は冷静に振り返り、初のファイナルで表彰台を狙う。
ジュニア勢の層の厚さをアピールした日本女子。高いレベルで競い合う姿が抜群の相乗効果をもたらしている。
今大会、韓国勢の2選手を含め出場する全6選手がトリプルアクセルを跳べるハイレベルな争いは、どんな結末を迎えるのか。5日のフリー(午後5時45分頃にスタート)では表彰台に日の丸が並ぶ可能性は十分に高い。
▼ジュニアGPファイナル 女子ショート結果
1位 島田麻央 17歳 73.45点
2位 岡田芽依 15歳 68.21点
3位 岡 万佑子 16歳 67.93点
4位 金沢純禾 13歳 66.16点
5位 キム・ユソン(韓国) 16歳 64.06点
6位 キム・ユジェ(韓国) 16歳 60.02点
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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