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東映版『スパイダーマン』「これが本物」と信じた世代 意外な逆転評価に注目集まる

東映版『スパイダーマン』「これが本物」と信じた世代 意外な逆転評価に注目集まる


「【テレビ・マスターピース】『スパイダーマン(日本版テレビシリーズ)』1/6スケールフィギュア スパイダーマン」(ホットトイズジャパン) (C)2025 MARVEL

【画像】右手に構えるのが「レオパルドン」の秒殺を支えた最強「投擲」武器です!

本家を見て「レオパルドンがない!」驚いた世代

 マグミクスは2025年11月22日、「えっ『スパイダーマン』で巨大ロボ? 実は日本発「レオパルドン」その偉大な功績とは」と題した記事を配信しました。1978年に東映が制作した特撮ドラマ『スパイダーマン』に登場する巨大ロボット「レオパルドン」が、スーパー戦隊シリーズに影響を与え、近年海外でも再評価されていることを紹介した内容です。

 この記事には多数のコメントが寄せられました。そのなかでもっとも多く見られたのが「東映版こそが本物のスパイダーマンだと思っていた」という、ある世代特有の「原体験」についての証言です。

「私も『スパイダーマン』といえば、幼いころに観ていたこの『東映版』でした」というコメントに見られるように、当時の視聴者にとって、東映版こそがオリジナルという認識だったようです。「子供の時どハマりして、東映版が本家本物とずっと勘違いしていた」「スパイダーマンは日本発のスーパー戦隊系のヒーローだと思っていた」といった体験談も多数、寄せられました。

 1978年から79年の放送当時、メインターゲット層であろう5歳から10歳だった視聴者は、現在50代前半から後半になります。

「『マーベラー、チェンジレオパルドン!』と変形させる。ワクワクしました。数年後、アメリカ版スパイダーマンのアニメが放送されてそれを見た時はなんだかガッカリしました」というコメントからは、当時の子供たちにとって「巨大ロボに乗り込んで戦う」ことがスパイダーマンの本質の一部だったとうかがえます。

 興味深いのは、上のコメントにも見られるように、「本家」を見た時の戸惑いについての証言です。

「トビー・マグワイア主演スパイダーマンの映画のCMを観たとき、なんであのゴツイブレスレットしてないの? 車は? ロボットは? と思った」「大人になり『本家』を見た際に『レオパルドンは何故出てこない?』と思ってしまった」といった声が見られました。たとえのちに正しい知識を得たとしても、幼少期の刷り込みは強く、彼らのなかでは東映版が基準になっているであろうことがうかがえます。

 元記事で紹介されているように、マーベル・コミック社の創業者スタン・リー氏は当初、巨大ロボット登場に戸惑いを見せたものの、日本の特撮技術には高い評価を示していました。そして現在では、レオパルドンは公式にスパイダーバースの一員として認められています。「レオパルドン、本家でも好評でマーベルコミックに逆輸入されて登場したんだよね。何か嬉しかったの覚えてる」といった声も。

 ただ2025年12月現在、課題となっているのが視聴環境です。元記事でも触れられているように、東映版『スパイダーマン』は現在、配信サービスでは視聴できず、DVD-BOXも絶版となっています。「ぜひ、東映チャンネルで放送してくれる事を願っています!」といった配信への要望も多数、見られました。

 印象的なのは、かつて「東映版こそが本物」と信じていたことが、いまでは誇らしい記憶として語られていることです。当時の子供たちが親世代、あるいは祖父母世代になったいま、次の世代にもレオパルドンの雄姿を見せたいという想いが、コメント欄から伝わってきます。

「子供の時、この作品がもとでスパイダーマンは日本の作品だと思い込んでいた!」という「勘違い」が、いまや世界に誇れる日本オリジナルの解釈として再評価されているというのは、なんともうれしい話ではないでしょうか。

配信元: マグミクス

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