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THE ALFEE・高見沢俊彦「歌は記憶と時代を甦らせる」坂崎幸之助、南こうせつと語り合う昭和・平成の音楽とスターが持つ“生命力”

THE ALFEE・高見沢俊彦「歌は記憶と時代を甦らせる」坂崎幸之助、南こうせつと語り合う昭和・平成の音楽とスターが持つ“生命力”

BSテレ東開局25周年記念番組「あの年この歌 ~時代が刻んだ名曲たち~」
BSテレ東開局25周年記念番組「あの年この歌 ~時代が刻んだ名曲たち~」 / (C)BSテレ東

THE ALFEEの高見沢俊彦、坂崎幸之助がMCを務める「あの年この歌 みんなが選んだ昭和~平成のスーパースターたち」が、12月7日(日)夜7時からBSテレ東で放送される。昭和、令和の歌謡界を飾ったスーパースターを、MCやゲストたちによるピソード、貴重な映像とともに振り返る同番組。今回のゲストも荻野目洋子、ヒャダイン、そして、THE ALFEEの盟友である南こうせつと豪華メンバーが顔をそろえる。WEBザテレビジョンでは収録後、高見沢、坂崎、南にインタビューを実施。番組で紹介されたスーパースターとの思い出や、THE ALFEE(以下、アルフィー)と南の間にあるエピソードなどを聞いた。

■スーパースターの歌と共に蘇る、昭和・平成の記憶

――今回の放送は「昭和、平成の偉大なスターの足跡を振り返る」というテーマでした。収録を終えて、今どんな気持ちが込み上げてきているでしょうか?

高見沢:番組でこうせつさんもおっしゃっていましたが、歌を聴くとその時代の記憶がよみがえってきますね。その歌とともに、その当時の自分であるとか、学校のことであるとか、風景や出来事が記憶に戻ってくる。歌ってやっぱりすごいなと思いますね。

坂崎:同感です。記憶に根付いているのが歌のすごいところで、それこそこの番組はアーカイブ番組ですからね。時代の風景が記憶を流れていきます。ただふと思ったのが、30年、40年経ったとき、こういう番組があるのかなって。今、アーカイブになる歌番組がないじゃないですか。

高見沢:確かにね。動画はあるけど、歌番組のような時代感はそこにないと思う。

坂崎:今の映像、むちゃくちゃ綺麗でしょ。それはうれしいことだけど、昔のちょっと荒いテレビの映像も懐かしさというか、それはそれで時代を感じさせるよさがあるんですよ。そういうことをふと考えさせられました。

――こうせつさんはいかがですか?

南:楽しかったです。石原裕次郎さん、美空ひばりさんといった昭和のスーパースターから始まって、僕はちょうどジャスト。思い出をたどっていった時間でした。

高見沢:ここ(こうせつさんとアルフィーの間)には溝があるんですよ。ジェネレーションギャップ、昭和20年代の前半と後半。

南:どうして一緒にしてくれない(笑)。20年代は一緒。同じ同じ!

高見沢:学校(明治学院大学)の先輩、後輩ですから。だいぶ違います(笑)。

■加山雄三、吉田拓郎…偉大なスターとの交流秘話

――思い出の話も飛び出しましたが、番組で紹介されたスターの中には御三方も交流をお持ちになっていたり、共演された方たちもいらっしゃったと思います。特に印象に残っている方はおられますか?

高見沢:やっぱり加山雄三さんは大きいですね。僕らとさだ(まさし)さん、森山(良子)さん、谷村(新司)さんも集まってザ・ヤンチャーズ(加山雄三のデビュー50周年を記念して結成されたユニット)を一緒にやったのは楽しかったし、記憶に残っていますね。

坂崎:加山さんのすごいところは、リハーサルがもう本気なんです。2時間のステージだと2時間リハをやる。で、どんどん声が出てくる。普通、リハは流すところだけど、加山さんは全部本気だから。それをずっと変わらず続けている姿勢っていうのが本当にすごいと思います。

――吉田拓郎さんも御三方共通して交流がありますよね。

高見沢:そうですね。拓郎さんの登場も本当に衝撃的でした。時代を変えたスター。時代を変えた張本人。

南:またコンサートやってほしいね。

――拓郎さんは2022年に音楽活動を引退されてしまいましたね。

坂崎:言いましたけどね。拓郎さんのことだから、僕らは信じていない(笑)。

南:拓郎が言う「金輪際」っていうのは全く信用できない。金輪際会わないなんて、何度言われたか(笑)。

高見沢:拓郎さんは「金輪際」が多いんですよ。「金輪際この曲歌わない」、「金輪際君とは会わない」とか。

南:だから僕らはやると思っていますよ。拓郎は音楽が好きだし、まだまだ元気ですからね。

■盟友が語る互いの姿「アルフィーは唯一無二、奇跡のグループ」

――アルフィーもこうせつさんも時代を飾ったスターです。お互いをどのように認識されていますか?

高見沢:僕らにとっては大先輩です。昭和20年代前半と後半(笑)。学生の頃からずっと聴いていたんで。

坂崎:僕は高校1年生のときに第1期かぐや姫が解散したので、「第2期かぐや姫に入ろう」と思っていたんですよ。先輩に「お前の声はこうせつに似てる」と言われて、「酔いどれかぐや姫」をよく学校で歌っていたものです。

そういった経緯もあって、かぐや姫は本当に大好きなグループでした。ザ・フォーク・クルセダーズ、かぐや姫、ガロって、3人組バンドが好きだったというのもありますね。

高見沢:その系譜を継いだのが僕らアルフィーみたいな感じですよね。しかも、僕らがデビューしてすぐくらいからこうせつさんとは仲良くさせていただいて。あちこちで僕らのステージに飛び入り参加もしてくれて。ずっとお世話になっている先輩です。

南:アルフィーは最初なかなか芽が出なくて、ムッシュかまやつさん、研ナオコさんなどのバックを務めながら、試行錯誤して自分たちの形を作っていたんですよね。その過程を知っているから、僕から見ると、アルフィーはちょっと苦労人なんですよ。でも、ハーモニーという音楽スタイルができあがってからはすごかったですね。ファンが一気に付いて、時代に入ってきた。

それで2024年には50周年を超えたわけでしょ。その間スタイルは変えずに、音楽がずっと“時代”に乗っている。自分たちをきちっと表現し続けているっていう、本当に唯一無二、奇跡のグループになったと思います。まだまだすごくなりますよ、アルフィーは。3人がお金の問題で揉めなければね(笑)。もっといいバンドになります。

――アルフィーって、揉めることはあるんですか?

坂崎:ないんですよね。

高見沢:なんにもない。

南:アルフィーはずっと学生の部活感覚なんですよ。見ていてその感覚がすごくいい。オープンに話し合って、オープンに文句言い合って。大人の世界になるとややこしいことがいろいろあるんですけど、アルフィーは部活みたいにずっと3人で音楽を楽しんでいる。それがファンに響くんでしょうね。

坂崎:ありがとうございます。

高見沢:うれしいですね。こうせつさんにそう言っていただけると。僕ら、事あるごとにこうせつさんに支えられていたんで。「メリーアン」の前のシングル、あまりヒットしなかったんですけど、こうせつさんは「今度の曲いいじゃないか。これでロールス・ロイス買ってくれよ」って。僕らみたいな売れていないミュージシャンが、こうせつさんのようなスターからそういう言葉をいただけて。曲を誉められるというのは本当にほっとするんですよ。自分たちも後輩に対してそうありたいと思います。

■3人が語る「偉大なスターの条件」とは?

――3人が思う偉大なスターの条件、共通点とはどんなものになるでしょうか?

南:僕が思う一つは、“強い生命力を感じる人”ですね。例えばですけど、ロックでいうと矢沢永吉さん、フォークでいうとさだまさしさんとか。他の皆さんも生命力の輝きがすごいですよね。どんな荒波が来ても、どんな壁にぶち当たっても乗り越える生命力。

そして、自分と向き合って嘘をつかない。我々の世界は表現者の世界だから。そこに嘘があってはダメだと思います。嘘がないからお客さんを魅了できる。ジュリー(沢田研二)にしても、加山さんにしても、そういう人がステージの真ん中に立って歌うから魅了されるし、勇気を与えられる。

――お2人はどうですか?

坂崎:僕はもう、持って生まれたスター性としか言いようがないですね。

高見沢:そうだね。こうせつさんみたいに説明できない(笑)。

坂崎:だって歌がうまい、ギターがうまい、顔がいいとかって、たくさんいるじゃないですか。カラオケで歌ったらプロよりうまいアマチュアだって珍しくないから。だけど、スターになる人っていうのはやっぱりそれだけじゃないんですよ。

時代に選ばれた人というか、なるべくしてなった人。努力だけではなれない。この業界、努力はみんな死ぬほどしています。それでも“持って生まれた何か”がなければスターにはなれないんだなと。

――今の音楽業界、ジャンルの細分化、視聴形態の変化もあって、ヒット曲は生まれても、誰もが聴いている曲、誰もが知っているスターというのは生まれにくくなっていると感じます。

高見沢:歌番組がなくなっちゃっているからね。「ザ・ベストテン」「ザ・トップテン」があった時代は、みんなが毎週番組を見て、みんながヒット曲を聴くのを楽しみにしていたんですよ。

南:ミリオンセラーもだいぶ位置づけが変わってきていますね。昔は世代を超えて、子どもからおばあちゃん、おじいちゃんまで歌える歌がミリオンセラーだった。けど今は「すごく売れている曲」ではあっても、1つの世代…「ファン以外は知らないミリオンセラー」になっていますよね。

高見沢:SNS社会ですからね。そもそもまずそこに出てこないと。テレビだってみんなが見るものじゃなくなっているから。いま歌番組が増えたとしても、そこからヒット曲やスターは生まれないんじゃないのかな。

――テレビを見て色々な曲を知る、レコード屋に行って自分の知らないアーティストを探す。そういうスタイルではなくなっていますね。YouTubeやSNSはお勧めで同じものばかりが流れてきますし。

南:「再生回数3億超えの曲」と言われても、「いや、知らないな」ってなりますね。その人のファンには失礼な言い方になってしまうけど、1つの層の中でだけ盛り上がっていて僕みたいな70代はそこに入れない。昔と違って曲が世代を超えられない。そう感じています。

■いつの時代も売れている人は輝いている「やっぱり新しいものの輝きはすごい」

――そうした難しい時代ではありますが、令和のアーティストでスター性を感じる方はおられますか?

高見沢:さっきと矛盾した答えかもしれないけど、やっぱり売れている人にはスター性を感じますよ。新しいものが古いものを凌駕するのがこの世界の流れだから、今売れている人が一番輝いている。

南:その通りだね。やっぱり新しいものの輝きはすごい。

――3人は「名を残す」ことに意欲はありますか?

南:全然ない。

高見沢:ないですね。

坂崎:意識したこともない。

南:自分が楽しいこと、何がやれるかを考えてきただけだから。それこそもう70過ぎだから、後の人生、楽しく過ごすということしか頭にないですよ。それに、名が残るかどうかは僕らが決めることじゃない。運命が決めることだから。

――全盛期の姿を残したいという方もいますが…。

南:ないないない。

高見沢:今、YouTubeにいっぱいありますから。若いときのも、全盛期も、今の自分も。全部出てくるので、別にもうこれ以上残さなくても大丈夫です。

――高見沢さんのかつ丼玉ねぎ事件も残っていますからね(笑)。

高見沢:あれね(笑)。もう10年以上前なんですけど、400万回以上再生されていて。玉ねぎを切らないかつ丼も、「アルフィーキッチン」をアップするのも本当はダメだから!

坂崎:でもさ、そこからアルフィーに入ってきてくれる人がいるんだよね。まだ新しい人たちに興味を持たれるんだって、そう思えるのはうれしいですね。お笑いの3人組かと思ったら歌も歌うんだ、みたいな。

――私も布教に使います。アルフィー、面白いよって。

南:アルフィーに「面白い」から入る人もいるんだ(笑)。

高見沢:でも本当にこういう時代ですよ。ネットでバズったことが入口になるから、アルフィーも「面白い」になる。それは間違ってないし、テレビだけじゃない時代の楽しさじゃないですか。

――最後に、今回の番組の見どころを教えてください。

高見沢:年に1回の特番で、今までは曲に対して時代背景などを語っていました。でも今回はスーパースターにスポットを当てています。時代が生んだスターというのが、もう見どころですね。昭和のスター、平成のスター。そのスターの足跡を、記憶をよみがえらせながら楽しんでほしいです。

南:その通りです。ときどきあると楽しいですね、こういう番組は。

坂崎:僕は以下同文で(笑)。

高見沢:こうせつさんの顔を見るとほっとするんですよ、僕ら。また一緒に音楽やりましょう。

◆取材・文=鈴木康道

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