
『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』ビジュアル (C)亀山陽平/タイタン工業
【1~10位】最も満足度が高かった2025年オリジナルアニメは? 順位を見る
2025年のオリジナルアニメが熱い!
原作のあるアニメが安定した人気を誇るなか、2025年は「オリジナルアニメの当たり年」といえる1年でした。『アポカリプスホテル』や『前橋ウィッチーズ』などが、多くのアニメファンに受け入れられたのは記憶に新しいところです。
視聴者を翻弄するかのような先の読めない展開、あるいは独特の世界観がオリジナル作品の魅力です。今回はそうした、今年放送された作品のなかでも「オリジナルならではの挑戦」が光っていた3作品を振り返ります。

『Turkey!』キービジュアル第2弾 (C)BAKKEN RECORD・PONY CANYON INC. /「Turkey!」製作委員会
『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』
まず外せないのが、ショートアニメで今年1番の話題作といえそうな『銀河特急 ミルキー☆サブウェイ』です。1話あたり約3分半という短尺ながら、そのインパクトは絶大でした。サイケデリックかつキュートなビジュアルはもちろんのこと、本作を唯一無二にしていたのは、キャラクターたちの「会話劇」です。
いわゆるアニメ的な演技とは一線を画す、まるで隣の席の会話を盗み聞きしているかのような自然で脱力感のあるおしゃべり。それが生み出した不思議な中毒性の虜になった人も多いでしょう。
『Turkey!』
夏アニメの序盤、アニメファンの話題をさらったのが『Turkey!』でした。ボウリングを題材にした青春群像劇……と思いきや、第1話のラストで戦国時代にタイムスリップするという衝撃の展開の驚きは、原作のないオリジナルアニメだからこそ味わえる醍醐味でした。
しかし本作の凄みはその「驚き」だけでは終わりません。突拍子もない描写やコミカルな演出を交えつつも、少女たちの葛藤や友情といった物語の主軸を非常に丁寧に紡ぎ上げました。最終回では「観ていて良かった」と心から思えるエピローグが用意されていたことも、満足度アップの大きな理由です。
また、本作は老舗アニメスタジオ・タツノコプロが立ち上げた新レーベル「BAKKEN RECORD」の第1弾作品でもありました。新レーベルの初手としてこれほど挑戦的な作品を送り出してきたという事実も、高く評価されるべき点ではないでしょうか。
『未ル わたしのみらい』

『未ル わたしのみらい』キービジュアル (C)YANMAR
春に放送された『未ル わたしのみらい』も変わり種として印象的です。本作は農機メーカーのヤンマーが製作・プロデュースを手がけた商業アニメですが、単なる企業のPR作品という枠には到底収まりません。
本作は、未来で生まれた武器を持たないロボット「MIRU(ミル)」と人びととの出会いを描く全5話のオムニバス作品です。各エピソードをそれぞれ異なるアニメスタジオ、異なるスタッフ陣で制作していましたが、バタフライエフェクトをテーマに扱った4話目、Episode 630「Re: MIRU」は特筆すべき1話です。ダイナミズムあふれる展開は多くの視聴者を楽しませ、今年のアニメシーンにおいても出色のエピソードでした。
あなたの「2025年ベストオリジナルアニメ」は?
今回紹介した3作品以外にも、2025年には多くのオリジナルアニメが視聴者を楽しませてくれました。年末年始は、そのなかであなたが今年観たなかで「1番面白かった」「毎週の楽しみだった」「結末に納得した」という作品を振り返ってみてはいかがでしょうか。
