今年で21回目を迎えた漫才頂上決戦『M-1グランプリ2025』（ABCテレビ・テレビ朝日）の準決勝が、12月4日（木）に東京・NEW PIER HALLで開催され、12月21日（日）の決勝に駒を進める9組が決定しました。準決勝直後にはマヂカルラブリー（野田クリスタル、村上）をMCに記者会見が行われ、ファイナリストそれぞれが熱い意気込みを語りました。
ドンデコルテ・渡辺は「やっと人の実家を出られる」
今大会のエントリー数は、昨年を上回る過去最多の1万1521組。この日の準決勝は、「ナイスアマチュア賞」を受賞したピ夜による漫才から幕開けし、その後、ここまで勝ち残った30組とワイルドカードで選ばれた1組が、渾身のネタを披露しました。厳正なる審査の結果、決勝進出を果たしたのは以下の9組です。
●真空ジェシカ（ガク、川北茂澄）＝2012年結成・決勝進出は2021、2022、2023、2024に続いて5回目
●豪快キャプテン（べーやん、山下ギャンブルゴリラ）＝2019年結成・初決勝進出
●ヨネダ2000（誠、愛）＝2020年結成、決勝進出は2022に続いて2回目
●めぞん（吉野おいなり君、原一刻）＝2016年結成、初決勝進出
●ドンデコルテ（小橋共作、渡辺銀次）＝2019年結成、初決勝進出
●エバース（佐々木隆史、町田和樹）＝2016年結成、決勝進出は2024に続いて2回目
●たくろう（赤木裕、きむらバンド）＝2016年結成、初決勝進出
●ヤーレンズ（楢原真樹、出井準之介）＝2011年結成、決勝進出は2023、2024に続いて3回目
●ママタルト（檜原洋平、大鶴肥満）＝2016年結成、決勝進出は2024に続いて2回目
初めて決勝進出を決めたのは、ドンデコルテ、豪快キャプテン、たくろう、めぞんの4組です。ドンデコルテ・渡辺が、「いろんな説明を省いて言うと、これでやっと人の実家を出られるなと」と切り出すと、MCのマヂラブ・村上が「説明してください！」とピシャリ。
現在、40歳の渡辺は同期で友だちであるカゲヤマ・益田康平の実家に住んでいます。渡辺が「来年5月で（住んで）10年になります」と明かすと、マヂラブ・野田が「実家ラストイヤーにしてください」と声をかけました。
優勝賞金1000万円の使い道を聞かれたドンデコルテ・小橋は「実家がエロ本店をやってまして。いまは潰れてしまったんですけど、お父さんがまたやりたそうなので、夢を叶えてあげたいですね」と“家族思い”の一面を覗かせます。
たくろう・赤木は賞金でハッピーターンを“大人買い”？
豪快キャプテンは、これまでも優勝候補と言われながら、今回が初の決勝進出。期待を寄せられていたことについて聞かれたべーやんは、「こまっちょ！」と、“困っている”と“マッチョ”をかけて力こぶを作るポーズを繰り出し、MCの2人を困惑させます。
優勝賞金1000万円の使い道について、相方の山下は「家の近くに防犯カメラをつけたい」と返答。大きな笑いが起こるなか、山下がこう説明しました。
「家まで自転車で帰ってたら、近くのマンションから僕の頭に豚丼が直撃してドロドロになったんです。警察の人を呼んだんですけど、監視カメラがないからどうにもならないと言われたから」
「豚か牛か確認したってことですか？」という村上に、山下は「豚丼って書かれたフタが近くに落ちてました」と答え、再び大きな笑いが起こりました。
たくろうは、7年ぶりの準決勝進出という大会史上最長記録からの決勝進出。MC村上に「憑きものが取れたような顔をしていて嬉しいです」と言われたたくろう・赤木はホクホク顔です。相方のきむらも「こんなにニヤニヤしている赤木は初めて見ました」と語るほど。
賞金の使い道を聞かれると、なぜか赤木はしどろもどろに。野田が「絶対買うものでいいんだよ」とアドバイスすると、赤木は考え抜いた末に「えーっと、えーっと、ハッピーターン！」と回答。相方のきむらが「パウダー多めのやつを買わせていただきます」と付け加えました。
芸歴9年目で初決勝となった、めぞん・吉野は「準決勝も初めてで、何がウケて何がウケてないのかもよくわからないまま、いまここにいます」と初々しい反応を見せます。相方の原が「昨年は2回戦で落ちて悔しかった」とカタコトのように話すと、吉野は「終わらない夢を見ているみたい。夢の先に約束があるなら、僕は絶対にその約束を守りたい。以上です」とポエムのようなセリフをまくしたてました。
MC村上に「決勝でどんな漫才をしようみたいなのはあるの？」と聞かれた吉野は「誰よりも盛り上げたい。いちばん盛り上げた人になりたいです」と真っ直ぐに意気込みました。
