最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
ランキング4位確定のフェラーリ、開発早期終了の判断に後悔なし「モチベーション維持の難しさを過小評価していたが……」

ランキング4位確定のフェラーリ、開発早期終了の判断に後悔なし「モチベーション維持の難しさを過小評価していたが……」

フェラーリのチーム代表であるフレデリック・バスールは、パフォーマンスが低迷しているにもかかわらず、2026年の新レギュレーションに集中するというチームの決定は正しいという姿勢を崩していない。

 予算上限と空力テストの制限によりリソースが制限される中、F1の新しい技術時代を迎えるにあたり、すべてのチームは難しい決断を迫られている。

 バスール代表はカタールGPを前に、フェラーリが4月末という早い段階ですべてのリソースを2026年シーズンに切り替えたと明かした。この決定が、フェラーリのコンストラクターズランキング2番手からの転落に影響した可能性は高いだろう。

 わずか1ヵ月前、コンストラクターズランキング2番手につけていたフェラーリだが、直近の3戦で苦戦。同4番手まで転落し、カタールGPでの惨憺たる結果を受けて、ランキング4位フィニッシュがほぼ確実となった。同3番手のレッドブルとは44ポイント差であり、最終戦アブダビGPでワンツーフィニッシュしても逆転は不可能なのだ。

 フェラーリがSF-25をさらに開発していれば、より多くの成果を引き出せたのではないかという質問に対し、バスールは次のように認めた。

「何かが欠けていた。おそらくそうだ。結局のところ、2026年シーズンへの移行を決断したということは、シーズン終了までにマクラーレンに追いつける自信がなかったということだ。それが今回の決断の根拠であり、正直言って、今となっては良い決断だったと思う」

「私が個人的におそらく過小評価していたのは、自分たちがクルマを開発できないとわかっていると、全員のモチベーションを維持するのがより難しくなるという事実だ。この仕事をしているときに『期待を持って』というのは適切な言葉ではないが、私は『期待を持って』と言うでしょう。そして、これは重要だ」

 これはシャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンにも当てはまる。彼らはカタールGPの際、メディアの前で極めて不安定なSF-25からパフォーマンスを引き出そうと苦戦し、いつもよりさらに落ち込んでいるように見えた。

 フェラーリが2025年型マシンの開発を中止するという決定に、ドライバーたちは落胆したのだろうか? バスール代表は、これを否定する。

「会議で決定を下す際、『我々にはこの計画があり、これを実行できる。新型車の開発曲線はこうで、旧型車はこうだ』、『旧型車の開発を続ければ、10戦後にはマクラーレンに追いつく』といった議論がなされる。それは合理的な判断だ」

「テレビ中継のインタビューでは感情的なコメントが出る。人生とはそういうものだ。その感情は十分理解できる。彼らが無線で話している時こそ、週末に全エネルギーを注いでいる証拠だ」

「正直なところ、彼らは無線でシャルルをプッシュしていた。彼は『金曜の朝か午後の1周目からレース最終周まで、地獄のようにプッシュした』と言っていたが、おそらく優勝した週末よりもさらにプッシュしていたと思う。8位や9位でフィニッシュするために必死にプッシュしているのに、ドライバーとしてはこの結果を受け入れられないというフラストレーションは理解できる」

「しかしもし今、彼らに選択をやり直すか尋ねたら、おそらく納得するだろう」

 フェラーリの最近の苦戦については、バスール代表は開発不足だけでなく、セッティングの問題が大きかったと考えている。

「正しいセッティングを見つけるのに少し苦労するのは、ゲームの一部であり、チーム活動の一部だ」

「そのウインドウは非常に狭い。しかもフィールドが非常に接近しているため、0.2~0.3秒遅れるだけで後方に追いやられる。シーズン中盤からこの状況が続いており、アブダビでも同様だろう」

「我々が仕事を成し遂げられなければ、サンパウロでのマックス(フェルスタッペン/レッドブル)のように、セットアップの問題でQ1敗退する可能性は現実的にある。過去にはそうではなかった。チーム間の差が大きかったため、マシンのポテンシャルから2~3秒遅れても大した問題ではなかった。しかし今は違う」

あなたにおすすめ