フィギュアスケートの世界一決定戦「グランプリ(GP)ファイナル2025」は12月5日、名古屋・IGアリーナで女子ショートが行なわれ、北京五輪銅メダリストの坂本花織はジャンプミスが響き69.40点(5位)と大きく出遅れた。首位に立ったのは千葉百音、2位に世界女王のアリサ・リウ(米国)、3位は初出場の中井亜美が続いた。
百戦錬磨の前世界女王が最悪スタートだ。坂本は最初の3回転ルッツが抜けてまさかの2回転に。これが無効となりジャッジシートに「0点」が刻まれた。2つ目のダブルアクセル、後半のフリップ+トウループの連続3回転はなんとか気持ちを切り替えて降りたが、演技後は頭を抱えた。
今季限りで現役引退を表明している坂本にとっては、これが最後のGPファイナル。氷上では表情がこわばり必死に涙を抑えていたが、リンクサイドの中野園子コーチに声をかけられると悔し涙が一気にこぼれた。
首位に立ったのは20歳の千葉。最終滑走で大きなプレッシャーがかかったがGPシリーズ2連勝の強さ、安定感はさすが。表情豊かに氷上を滑り、堂々のノーミス演技を完遂。ショートトップで折り返し、ファイナル初制覇を視界に捉えた。
また昨季のファイナル女王アンバー・グレンは最初のトリプルアクセルが単発になり、こちらも坂本と同じくまさかの「0点」に。優勝候補と目されたベテラン勢が予想もしないスタートとなり、女子ショートは波乱の幕開けとなった。
▼GPファイナル 女子ショート結果
1位 千葉百音 77.27点
2位 アリサ・リウ(アメリカ) 75.79点
3位 中井亜美 73.91点
4位 渡辺倫果 70.68点
5位 坂本花織 69.40点
6位 アンバー・グレン(アメリカ) 66.85点
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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