レッドブルのチーム代表であるローレン・メキーズは、角田裕毅を来季テスト&リザーブドライバーに事実上降格させることは、非常に難しい決断だったと認めつつ、「ユウキにもう一度チャンスが訪れることを願っている」と想いを明かした。
レッドブルは12月4日(火)に姉妹チームであるレーシングブルズも含めた、2026年のドライバーラインアップを発表。角田は来季レギュラーシートを失い、テスト&リザーブドライバーを務めることになった。
この決断は、メキーズ代表にとっても厳しいモノであったという。
「そうだね、確かにそのとおりだ。非常に難しい決断だった」
メキーズ代表はそうFIAの公式会見で語った。
「レッドブルのセカンドシートは、決して簡単な仕事じゃない。我々のマシンは、ドライブするのが難しい1台だからね」
「もちろん、ユウキをサポートするためにあらゆる手を尽くしてきたがね。でもある時点で、今後数年間の展望を見据えて、難しい決断を迫られることになった」
メキーズ代表は、角田が再びF1のレギュラーシートを掴むチャンスを手にするはずだと語った。
「ユウキにもう一度チャンスが与えられることを願っているし、そうなることを信じている。彼は来年、我々のリザーブドライバーを務めるが、何が起きるか分からない」
「我々のチームはこれまで、ドライバーに関する決断をかなり素早く行なってきた。そう知られているはずだ」
そしてメキーズ代表は次のように続けた。メキーズ代表と角田は、今はレッドブルで共に働いているが、昨年そして今シーズン序盤は、ふたりともレーシングブルズに在籍していた。その当時の思い出を交え、メキーズ代表は角田が復帰する可能性は十分にあると指摘した。
「私はある時のことを覚えている。2024年シーズン終盤のことだ。ユウキは当時、非常に好調な走りを見せていた。しかしリアム(当時角田のチームメイトだったリアム・ローソン)が、レッドブルに昇格することになった。ユウキにとっては、その状況を受け入れるのは非常に困難だった」
そうメキーズ代表は言う。
「ユウキは冬を迎えるにあたり、いつかチャンスが巡ってくるのか……あるいは来ないのかということを考えていた」
「休みを終えてチームに戻ってきた彼は、当時のチームと共にあらゆる可能性を最大限に活かす、つまり輝くことを目指して走るという目標を掲げた。そしてその3レース後には、レッドブルのマシンでドライブしていたんだ」
「だから、未来がどうなるかなんて、誰にも分からない。この場にいるみなさんも、この場にいないみなさんも、きっと挫折を経験したことがあるだろう。時にはものすごくきつい挫折を味わったかもしれない」
「ユウキにとって今回のことは、まさに挫折だ。でも彼には、再びチャンスを掴むための大きな力があると確信しているんだ」

