小池栄子、内田有紀、上戸彩、石田ゆり子、井川遥、磯山さやか…。彼女たちに共通するのは「若い頃もよかったが、年を重ねてより輝くようになった。いやいや、それどころかむしろ、若い時より今の方がいい」と思う女優、女性タレントだ。
あくまで「個人的に」だけれども、共感する人は多いのではないか。ちなみに私の周り調べでは、同意する人が多数だ。別に「熟女好き」だからというわけではない。20代、30代の頃の彼女達の色香はあまりに強すぎて鼻についていたが、今はいい塩梅に角が取れてまろやかに熟成されたというか、まぁ実に魅力的だということ。
現在57歳の飯島直子も、そのひとりだ。キャンペーンガールやレースクイーンとして、水着やハイレグ姿だった頃や、彼女の人気を決定づけた「DAISUKI!」(日本テレビ系)で中山秀征、松本明子と共演していた頃は正直言って、数多いる「セクシーな女性タレント」のひとりとしか認識していなかった。
ところが先日から放送されている、日清ヨーク「ピルクル エイジングライフ」の新CMを見て「いいわあ、飯島直子」と思った次第だ。
「よく『いい歳して』って言うけど、今の自分っていいなと思えたら、それが『いい歳』なんじゃない?」
自らの声によるモノローグをバックに、学校の校庭らしき場所で、制服姿の飯島が縄跳びをする。ピョンと跳ねるたびに、ルーズに締めた胸元のネクタイが揺れ、膝上のスカートの裾がはためく。そんな彼女の姿が実にキュートなのだ。昔も悪くはないけれど、絶対に今の方が可愛い。事実、SNSには称賛の声が溢れているのだから。
12月4日の「飯島直子の今夜一杯いっちゃう?」(BSフジ)では、こんなことを話していた。東京・麻布十番の居酒屋で近藤真彦と酒を酌み交わしながらのトークだ。
飯島「なんか55(歳)を過ぎたあたりから、男性が私を見る目が変わってくるというか。54(歳)までは若干、私を『女』として見てたんですよ。なんですが、55(歳)を境に、そういう目で見なくなってくるっていうか」
近藤「そんなことないでしょ」
飯島「本当にそうなんですよ! だから私『もういいよ』って感じです」
ふくれっ面でこぼす熟女に、61歳になっても相変わらず軽薄なマッチは、
「60(歳)になっちゃった方が楽。還暦過ぎちゃった方が、全て楽だと思うよ」
いやいや、そういうことじゃないでしょ。飯島は「まだまだ『女』として見てほしい」ってことでしょうに。そうじゃなきゃ、制服姿で縄跳びするようなCMのオファーを受けないって。
明菜の頃から女心がまるでわからないマッチは無視するとして、世間には飯島の今の魅力をちゃんと分かっている者がたくさんいる。CMで言うように「いい歳」なんて決めつけないで「女」を忘れずにいてちょうだいな、とエールを贈りたい。
(堀江南/テレビソムリエ)

