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平等貫くマクラーレンも最終戦はチームオーダーの可能性あり。ピアストリ“終戦”の場合はノリスを先に行かせる?「そうしないのは愚か」

平等貫くマクラーレンも最終戦はチームオーダーの可能性あり。ピアストリ“終戦”の場合はノリスを先に行かせる?「そうしないのは愚か」

マクラーレンはF1最終戦アブダビGPでランド・ノリス、オスカー・ピアストリの両方にチャンピオンの可能性があるが、どちらか片方のドライバーがタイトル争いの勝負権を失った場合、チームオーダーが出される可能性もあるようだ。

 2025年のF1タイトル争いは、三つ巴で最終戦を迎えた。ポイントリーダーはノリスで、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが12点差で追いかけている状態。そしてピアストリもノリスと16点差で王座の権利を残している。

 マクラーレン勢はシーズンを通して、“パパイヤルール”を維持してきた。これはクリーンなバトルをすることを条件に、ふたりのドライバーを自由に戦わせるというもの。エキサイティングなチームメイトバトルが見られることで当初はファンからも好評だったが、ふたりのタイトル争いが激化するにつれて、この方針はむしろ批判の的となった。

 アブダビで行なわれた会見では、ノリスもピアストリも、決勝でチームメイトに道を譲る可能性についてマクラーレンと話し合っていないとしていた。一方でマクラーレンのザク・ブラウンCEOはSky Sports F1のインタビューの中で、片方が王座争いから脱落した際にチームオーダーを出さないのは愚かだと述べた。

 ピアストリに現実的な王座獲得の可能性がなくなった場合、ノリスに譲らせるのかと尋ねられたブラウンCEOはこう答えた。

「もちろんそうだ。我々は現実的だし、ドライバーズタイトルを勝ち取りたいと思っている」

「今週末はポイント差が離れているとはいえ、ふたりのドライバーに等しく(王座の)チャンスがある状態だ。予選がどうなるかも分からないし、信頼性の問題が出る可能性もあるが、レースの中でひとりのドライバーにチャンスがあってもうひとりにないことがハッキリした場合、我々はドライバーズチャンピオン獲得のために動くことになる。そうしないのは愚かだ」

「我々の目標はドライバーズチャンピオン獲得だ。だからレースがどう展開するか次第だが、例えば(2台のドライバーの)3位と4位、6位と7位といった順位をそのままにすることでタイトルを逃すようなことはしない」

 ブラウンCEOはさらにこう付け加えた。

「F1はチームスポーツだろう? 我々はチームとしてコンストラクターズチャンピオンを目指しつつも、チームとしてドライバーズチャンピオンも狙っている」

「そう言うと妙に聞こえるかもしれないが、もしどちらかが勝てない状況になれば、もう一方に勝ってほしいと思うものだ。それがチームの望みでもある。彼らはチームプレイヤーであることは、昨年にも証明しているはずだ。どんなスポーツでも、チームメイト同士がチームのために犠牲を払うことは珍しくない」

 またマクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラも、カタールGP後にチームの方針について次のように語っている。

「どのような判断をするにせよ、我々にはドライバー間の連携について守るべき基本原則がある。それがアプローチの基盤になる」

「我々はドライバーに対してフェアでありたいし、誠実なレースをして、かつドライバーを驚かせるような決定はしたくない。アブダビまでの間に、ランドとオスカーとさらなる話し合いを行なう」

「最終的なレース方針はこれから決めるが、確実に言えるのは、もしどちらか一方がタイトルを追えるという状況にあるなら、その状況を尊重するということだ。そのドライバーにタイトルの可能性が残っている限り、そのチャンスを奪うような決定はしない」

「どのようなシナリオになるかは分からないが、チームとドライバーが結束した上で戦略を定める。これはこれまでも常にそうしてきたことだ」

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