“ロス・トランキーロス・デ・ハポン"内藤哲也&BUSHIが6日、千葉・幕張メッセで開催された『東京コミコン2025』内で行われた『神降臨!?内藤哲也“一歩踏み出す勇気"まつり』に登場。2026年の国内復帰に否定的ながらも含みをもたせた。
内藤&BUSHIは今年5月に新日本を退団。ロス・トランキーロス・デ・ハポン(L・T・J)として始動し、7月のRPWイギリス大会を皮切りに海外マットで活動してきた。11月末にはシンガポールに遠征し、内藤がSPW東南アジア王者となったばかりだ。そして、この日、二人は『東京コミコン2025』内で開催されたトークイベントに登場。久々に日本のファンの前に姿を見せた。
東京コミコンは2016年から開催されているコンベンションイベント。映画、アニメ、ゲームなどのポップカルチャーが一堂に会するもの。今年は12月5日から7日までの3日間で開催され、俳優ジョニー・デップを筆頭に大物セレブが多数参加。プロレス界からは内藤&BUSHIのほか、小橋建太、スターダム、ウナギ・サヤカなどが参加している。出展ブース「コミコンジンジャ×UNPASO」では内藤&BUSHI完全監修による御守り、御朱印帳、絵馬などが販売された。
たくさんのファンが集まった中、内藤、BUSHIが登場した。吉本興業のお笑いコンビ・BANBANBANとともにダンス対決などを行い、二人は太鼓やDJにも挑戦。そして最後は内藤が「ロス・トランキーロース! デ! ハ! ポン!」を絶叫しての大合唱で締めた。
年内は今月7日に神戸、14日に仙台、21日に横浜でイベントに登場する内藤とBUSHIだが、新日本退団から7ヵ月が経過し、日本のリングで戦うことなく2025年を終えることになりそうだ。そこで気になるのが2026年以降の国内マット登場はあるのかということ。この日、イベントながら日本のリングに上がり、次は試合出場が期待されるところだ。
ところが内藤は「今現在は何も考えてないです。今、海外で試合してますけど、これの方がむしろ新たなチャレンジで、新たな一歩だと思うので。今はもうちょっといろんなところで、いろんな場所で今まで俺のプロレスを見てこなかったお客様に見せたいなという思いの方が強い」と否定的。一方で「ただ、もしかしたら明日になったら、いきなりやりたくなるかもしれないし、来月になったら、やりたくなるかもしれないし。ちょっとそれはわかんないんですけどね。そのへんはトランキーロ、あっせんなよ。ってことですね」、「あらためて日本でこうやって皆様の前で(『デ! ハ! ポン!』を)叫んでみて、もっと多くの人の前で叫びたいな、一緒に叫びたいなと思ってしまいましたね」と含みを持たせる言葉も口にした。
また、L・T・Jの新人・RYUSEIもイベントに登場した。RYUSEIは新日本・安田優虎の双子の兄で、来年1月デビューを目指している。ファンの前に姿を見せたRYUSEIは「新日本を一度クビになったんですけど、レスラーになるのをあきらめきれなかったというのと、そもそも新日本を選んだのが内藤さんがいるからなので、新日本に未練はなく、内藤さんを追っていく。それが自分のやりたかったことです」とキッパリ。目標を問われると、「今、横にいる内藤さんを超える選手になりたいと思います。そして、いずれやりたいこと、やり残したこと、いろいろあるので一つずつ回収していけるように頑張ります」と意気込んだ。
内藤も「一番うれしかったのは俺についていきたい。内藤と一緒にやりたいんだっていう、その気持ちがうれしかった。この先どうなるかわからないですけど、彼が俺のそばにいてくれたら俺も安心だし、彼のことは上に引き上げてあげたいし。今モチベーションは高いですよ」と宣言。気になる「舞台も用意してある」といい、年明け早々、海外マットでデビュー戦を行う見通しを示していた。
【内藤、RYUSEIの話】
――リング上でのイベントは初めてとなったが、今後もこういう機会を増やしたい?
▼内藤「トークイベントは何回か回ったりしましたけど、新日本プロレスを離れて、今までいろいろ縛りがある状態でプロレスしてきましたけど、今そういう縛りがすべてなくなったんで、逆にだからこそ今回こうやって出れたし。だからこそ今までかかわることのなかったもの、舞台にかかわれるチャンスが今あるので。だから否定するとか、ノーですっていうのは簡単だけど、こういう立場になったからこそ、いろんなものにチャレンジして、一歩踏み出したいなと思いましたね。だから、こうやって一歩踏み出す姿を見て、皆様の背中を押せたらなと、あらためて思いました。もちろん、それがプロレスのリング、俺がプロレスしてる姿で皆様の背中を一歩すことがベストだと思いますけど、今なかなか試合をする機会がないので、こういう姿からでも皆様が一歩踏み出すために背中を押せたらいいなと思います」
――来年、日本で試合を見られる機会は生まれそう?
▼内藤「どうですかね。まあ、でも今現在は何も考えてないです。ただ、もしかしたら明日になったらいきなりやりたくなるかもしれないし、来月になったらやりたくなるかもしれないし。ちょっとそれはわかんないんですけどね。そのへんはトランキーロ、あっせんなよ。ってことですね」
――RYUSEI選手はいつごろデビューさせたい?
▼内藤「一応、年が明けて来年早々にデビューをしてほしいなと思って。一応、舞台は用意してあるんで。なので来年早々、おそらくデビューすると思います。それからどういう道を歩むかは彼次第ですね。別に俺がああしろこうしろというつもりもないし。彼の選んだ道、自分の進みたい道にこれから進んでいってくれたらいいと思います。それが俺の横かもしれないし、俺から離れることかもしれないし、それは彼自身が選んで進んでいくべきだと思うんで。そのへんは彼に任せます」
――一歩踏み出す勇気というものがまだ国内マットに向いていない?
▼内藤「むしろ今まで国内は主に新日本ですけど、わりと出れる状況だったんで。今までの19年間が。だから今、海外で試合してますけど、これの方がむしろ新たなチャレンジで、新たな一歩だと思うので。今はそうでうすね。もうちょっといろんなところで、いろんな場所で今まで俺のプロレスを見てこなかったお客様に見せたいなという思いの方が強いですね」
――RYUSEI選手のデビューの舞台は用意してあるとのことだが、それも海外の可能性が高いと?
▼内藤「そうですね。俺の中ではそう考えてます」
――国内ファンの前に姿を見せたことで感慨は?
▼内藤「今までプロレスを19年間、新日本プロレスでやってきた答えがこういう受け入れられ方とかだと思うんで。新しいことをやるというよりも、今までの道が間違いじゃなかったんだなと思うし。だからこそ、もちろん新しいことにもチャレンジしつつ、やっぱり一番大事なのはプロレスだと思うんで。よりプロレスともっと真剣に向き合いたいないう気持ちが強まりました。時間には限りがあると思うんで。俺に残された時間もそんな長くないはずなんで、残された時間、もっとプロレスと真剣に向き合いたいですね」
――「ハポン!」で締めたが?
▼内藤「我ながらいい締めだなと。今までもロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン…ハポンの部分は変わらないんで。これ、たぶん一緒に言えるよなと思って考えた締めだったんで。あらためて日本でこうやって皆様の前で叫んでみて、もっと多くの人の前で叫びたいな、一緒に叫びたいなと思ってしまいましたね」

