日産のオリバー・ローランドは、サンパウロE-Prixで開幕するシーズン12(2025-2026)でのタイトル防衛は難しい挑戦だと語った。
ローランドは昨年、最初の9レースで4勝、計7度の表彰台を獲得するスタートダッシュを決めた。日本E-Prixで優勝した後の7ラウンドで表彰台獲得はなかったものの、リードは十分あったため、初チャンピオンに輝いた。
12月6日のサンパウロE-Prixで開幕するシーズン12で、ローランドは間違いなくこれまでで最大の挑戦、つまり王座防衛に臨む。フォーミュラEでは、シーズン4とシーズン5を制したジャン-エリック・ベルニュだけが連覇を成し遂げている。
「挑戦になるだろう。もちろん、難しいものになる」とローランドはブラジルでのレースを前にMotorsport.comに語った。
シーズン12で、現行マシンGen3での4シーズン目となるため、チームとドライバーが現行のマシンパッケージについて深く理解している。そのため、ローランドはシリーズ史上最も熾烈な競争が繰り広げられると予想している。
「ドライバー全体の層の厚さと強さという点で、フォーミュラEはおそらく最も競争の激しい時代を迎えていると思う。だから大変な挑戦になるだろうけど、僕は準備万端だ」
前述したように、昨年のローランドはシーズン後半になって勢いを失ったが、彼は状況は思ったほど悪くはなかったと主張している。
シーズン終盤の不調はパフォーマンスの低下によるものか、それとも大きな差をつけてチャンピオンシップをリードしているというプレッシャーによるものかとの質問に対し、彼は「両方だと思う」と答えた。
「もちろん、大きなリードを保とうとしていた。100%の状態ではなかったのは確かだし、時にはリードを守ろうとしていた。シーズン終盤は良くなかったと言う人が多いと思うけど、ジャカルタでは5位か6位でフィニッシュした。上海ではドライコンディションで優勝を争ったし、ベルリンでは予選3番手と5番手を獲得し、チャンピオンシップを獲得した」
「最終ラウンドのロンドンだけが残念だったと思う。ロンドンでは速さが足りなかったんだ。でもチャンピオンシップで優勝して、それから最終戦に戻るというのは、不思議な気持ちもあった。でも、大丈夫だと思うし、かなり自信がある」
ローランドはサンパウロE-Prixでは、高温の中でのバッテリー管理が重要になってくると語った。
「改善したい点は常に存在するが、昨年から良い進歩を遂げたと思っている。バレンシアでのプレシーズンテストは僕たちにとって非常にポジティブなものだった。良い点がたくさんあった。もちろん、準備はできていると思う」
「ただ、ここはいつも難しい状況になる。地に足をつけて、全てを良いレベルでこなすように努めている。ここはタイヤとバッテリーの温度問題が多いからね。だからドライバーとして、しっかりとした準備をしなければならない。5ヵ月間休んでいたので、少し錆びついているかもしれないけどね」

