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世紀の大逆転&5連覇なるか? フェルスタッペンが最終戦でポールを確保。角田裕毅はQ3進出で意地見せる|F1アブダビGP予選レポート

世紀の大逆転&5連覇なるか? フェルスタッペンが最終戦でポールを確保。角田裕毅はQ3進出で意地見せる|F1アブダビGP予選レポート

12月6日、F1最終戦アブダビGPの公式予選がヤス・マリーナ・サーキットで行なわれた。ポールポジションはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)で、タイムは1分22秒207。角田裕毅(レッドブル)は10番手だった。

 ランド・ノリス(マクラーレン)、フェルスタッペン、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)による三つ巴のタイトル争いとなった最終戦。ノリスはフェルスタッペンに対して12点、ピアストリに対して16点のリードを築いているため、追いかける立場のふたりとしては何としてもポールポジションが欲しい状況と言えた。

Q1:ピアストリ驚速、角田辛くも突破

 18分間のQ1は、フェラーリの2台とピエール・ガスリー(アルピーヌ)がミディアムタイヤで最初のアタックを行なったが、それ以外のマシンは定石通りソフトでアタック開始。フェルスタッペンは1分23秒325でトップに立つと、角田はそこからコンマ3秒落ちの1分23秒650に終わった。角田はフリー走行同様、ロングストレートで構成されるセクター2では最速タイムを刻んだものの、テクニカルなセクター3でタイムを落とした形だ。

 最終アタックを前にして、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がトップ。0.007秒差でオリバー・ベアマン(ハース)、0.008秒差でピアストリが続くなど、僅差の戦いだ。角田はこの時点で14番手だった。

 ラストアタックで速さを見せたのがピアストリ。この週末で初めて1分23秒を切る1分22秒605でトップに立ち、ノリスにコンマ5秒の差をつけた。フェルスタッペンは1分22秒877で2番手につけたが、それでもコンマ2秒以上の差をつけられた。

 角田はやはりセクター3が苦しく、1分23秒386というタイム。計測時点では10番手だったが、ずるずるとポジションが落ちていった。ただなんとか15番手で踏みとどまり、Q2進出を果たした。16番手でノックアウトとなったルイス・ハミルトン(フェラーリ)との差はわずか0.008秒で、まさに薄氷を踏むようなQ1突破であった。

 Q1敗退は16番手から、ハミルトン、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)、ガスリー、フランコ・コラピント(アルピーヌ)。

Q2:角田、執念のQ3進出

 Q2の前半は、ニュータイヤのドライバーとユーズドタイヤのドライバーが混在する状況。まず真っ先にタイムを出したのはユーズドソフトを履くフェルスタッペンで、1分22秒912というタイムであった。

 しかし新品タイヤで1分22秒730を出したラッセルがトップに。2度目のアタックで1分22秒752にタイムを更新したフェルスタッペンが2番手、1分22秒804を出したノリスが3番手、角田はノックアウト圏内の12番手でラストアタックの時を迎えた。

 角田はここでもセクター2で全体ベストを叩き出し、トップと0.304秒差の1分23秒034をマーク。フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が1分22秒861で4番手、ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)が1分22秒874で5番手と驚きの好タイムを出す中、角田は10番手まで下がってしまったが、なんとかトップ10に生き残りQ3進出が決まった。11番手のオリバー・ベアマンとのタイム差は0.007秒。Q1に続いて紙一重の差だ。

 トップ3のタイムに動きはなく、ラッセルがトップ通過。Q2敗退は11番手からベアマン、カルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、ランス・ストロール(アストンマーティン)の5台となった。最下位のストロールであっても、首位から0.367秒差という、超がつくほどの僅差であった。

Q3:フェルスタッペンがポール獲得!

 ポールポジションを決するQ3。新品のソフトタイヤを温存していたフェルスタッペンは、セッション前半に1分22秒295を出してトップに立った。この際、ストレートではチームメイトの角田のトウ(スリップストリーム)を活用することができていた様子。角田はタイムを計測せずにピットに戻った。

 一方、マクラーレン勢はユーズドタイヤでのアタックになり、ピアストリが1分22秒622、ノリスが1分22秒751で及ばなかった。

 運命のラストアタック。先頭でコースインしたのは角田で、1分23秒083で6番手に上がった。しかしこのタイムはターン1のトラックリミット違反で抹消となってしまい、角田は10番手で予選を終えることになった。(結果的にタイム抹消がなかった場合も10番手であった)

 ここまで僅差のトップタイム争いが繰り広げられていたが、ポールをかけた戦いが意外にもあっけなかった。ピアストリは1分22秒437、ノリスは1分22秒408というベストタイムで、いずれもフェルスタッペンの最初のアタックのタイムを上回れず。逆にフェルスタッペンは1分22秒207にタイムを縮め、ポールポジションを手中に収めた。

 これでフェルスタッペンは、歴史的な大逆転タイトルに一歩前進した。しかし2番グリッドからスタートするノリスは3位以内でフィニッシュすれば自力でタイトルを決められる状態であり、依然として優位な状況。逆に3番手に終わったピアストリには向かい風が吹いているか。

 4番手以下はラッセル、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アロンソ、ボルトレト、エステバン・オコン(ハース)、アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、角田という順だった。

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