2013年にプロに転向し、193センチの長身から繰り出す力強いショットで将来を嘱望されていたギリシャ系オーストラリア人男子テニス選手のタナシ・コキナキス(オーストラリア/元世界ランキング65位/現450位)。しかし現実は度重なる故障に苦しみ、期待通りのキャリアを歩んでいるとは言い難い状況が続いてきた。
29歳のコキナキスが最後に出場したのは今年1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハード/四大大会)2回戦で、ジャック・ドレイパー(イギリス/現10位)に4時間35分にも及ぶフルセットの激闘の末に敗れた。そしてこの試合がコキナキスにとって大きな代償を伴うものとなり、直後に大胸筋を負傷。同箇所の手術を受けて以降は実戦から遠ざかっている。
それでもまだ彼は再起を諦めてはいない。豪ギリシャ系ニュースサイト『Neos Kosmos』などによると、先日母国オーストラリアのテレビ番組『The Today Show』に出演したコキナキスは、「非常に過酷だった」という上記の手術が今後に向けた「長期的な投資」になることを願っていると前置きした上で、「あと5~6年は現役を続けられることを期待している」とコメント。
「ピークを維持できないまま5~6年続けるより、良い状態で数年間プレーできる方がいい。リスクはあったが手術する価値はあると思ったし、それがどういう結果になろうとも受け止める覚悟はできている」と並々ならぬ意欲を口にした。
長いリハビリを経て、キャリアの中でも深刻な試練を乗り越えつつあるコキナキスは、年明けのオーストラリアシーズンでの実戦復帰に向けて準備を進めている。まずは来季開幕戦「ブリスベン国際」(26年1月5日~12日/ハード/ATP250)のダブルスでカムバックし、「アデレード国際」(1月12日~17日/ハード/ATP250)を挟んで「全豪オープン」に臨むのが、現時点での青写真だ。
全豪では22年に同郷の親友ニック・キリオス(元13位/現668位)と組んだ男子ダブルスで、ワイルドカード(主催者推薦)での出場ながら怒涛の快進撃で四大大会初優勝を成し遂げたコキナキス。最後には「うまくいけばまた全豪で彼と組みたい。優勝してからは一緒にちゃんとした試合ができていないし、今年はお互いケガに苦しんだ。あの大会は観客が最高のムードを作ってくれる。そんな雰囲気の中でまたプレーしたい」と語り、メルボルンでの“タッグ再結成”にも前向きな姿勢を示した。
文●中村光佑
【画像】コキナキス/キリオスをはじめ、全豪オープン2022で活躍した男子選手の厳選ショット!
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