事実上の「松井派の旗揚げ集会」に?
来秋の「松井監督テイクオフ」へ向け11月23日、東京ドームで「ジャイアンツ・ファンフェスタ“延長戦”~2002年優勝メンバー同窓会~」が開催された。
読売本社と巨人軍が同21日に開いた「長嶋茂雄氏のお別れの会」で帰国した松井氏のほか清原氏、高橋由伸氏、工藤公康氏、仁志敏久氏、元木大介氏、清水隆行氏、前田幸長氏、岡島秀樹氏、斉藤宜之氏、條辺剛氏、入来祐作氏、村田善則バッテリーチーフコーチらOBが出席。
恒例のファン感謝デーの延長イベントだったが、事実上の「松井派の旗揚げ集会」に。
この同窓会で松井氏と共に注目を集めたのが、清原氏だ。
’16年に覚醒剤取締法違反で逮捕、有罪(懲役2年6カ月、執行猶予4年)となって以来、読売および巨人主催のイベントに出演するのは初めてだったからだ。
この清原氏のイベント登場に尽力したのが松井氏だ。
各方面へ環境整備を図り、清原氏が現役時代の登場曲、長渕剛の「とんぼ」で登場すると、スタンドに「お帰り!」の大歓声が響いた。
スポーツ紙の記者によれば、現役時代の両氏は不仲だったが、来秋にゴジラ監督が誕生する可能性が高まり、急接近。清原氏のコーチ就任の可能性もあるという。
来年は、清原氏の事件からちょうど10年。10年は球界復帰の一つの節目といわれ、タイミングもいい。しかし法的に執行猶予期間を満了したとはいえ、世論の反発の声も予想される。
そこで球団関係者はコーチではなく、特別アドバイザーでの復帰を描いていたというが、状況が急転した。
「ミスターの遺志に沿って、松井氏は来季の阿部巨人で1年限定のヘッドコーチ就任が取り沙汰されている。そうなると、体育会ゴリゴリの阿部ファミリーに穏やかな性格のゴジラが単身飛び込むことになる。しかし、傍に清原コーチが陣取れば、大きな『圧』となる。親分をガードする若頭の役回りでしょう」(巨人OB)
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巨人OBの見解も阿部擁護派と桑田支持派で二分...
一方で就任2年目、’25年シーズンの阿部巨人は、いきなりのセ・リーグ優勝から一転、3位に終わり、阪神の独走Vを許した。
さらに来季は3年契約の最終年。次期政権の影が見え始める時期でチーム内が揺らぐ。
そこで大規模な組織改革を断行。その象徴が桑田真澄二軍監督(57)の追放だ。
今季のイースタンリーグで優勝を果たした「チームNo.2」の桑田二軍監督を追放し、今季までDeNAでコーチを務めた石井琢朗氏を後任に。
さらに一軍から三軍すべてでヘッドコーチを廃止して、一括統治に乗り出した。
「阿部監督が走り込みと伝統的な精神論を重視する昭和のスポ根野球を追求するのに対し、早大大学院でスポーツ経営学と組織論、東大大学院で投球や打撃の効率的な動作解析を研究した桑田氏は自主性を重んじるアカデミックな野球。トップチームとファームの指導方針が噛み合わず、路線統一が課題だった」(巨人担当記者)
巨人OBの見解も阿部擁護派と桑田支持派で二分。読売本社と球団は阿部監督中心の現場の一体化に舵を切り、方向性を統一した。
そうは言っても、桑田氏は松井氏と共に有力な次期監督候補。球団が、阿部監督が求める〝破門〟にあっさり応じたのには疑問符が付くが…。
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