最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
レッドブルが掴んだ、タイトルよりも重要なモノ。フェルスタッペン「方向性を見つけられた。失うものは何もない」

レッドブルが掴んだ、タイトルよりも重要なモノ。フェルスタッペン「方向性を見つけられた。失うものは何もない」

マックス・フェルスタッペンは、レッドブルがシーズン中に復調し、タイトル争いのダークホースとなったことが、実際にタイトルを獲得するよりも重要だと語った。

 シーズンの大半で、タイトル争いはマクラーレンのオスカー・ピアストリとランド・ノリスのふたりによる争いになると思われていた。2人はシーズン最初の15戦のうち、12戦を制しているのだから、それも当然だ。第15戦オランダGPを終えた時点で、フェルスタッペンはピアストリに104ポイント、ノリスにも70ポイントの差をつけられていた。

 しかしマクラーレンは直近8戦でわずか2勝に留まっている。これはチームとドライバーのミス、そしてフェルスタッペンの競争力が高まったことが原因だ。フェルスタッペンはこの期間に5勝をマーク。猛烈な追い上げを見せ、最終戦アブダビGPの時点でピアストリに4ポイント差をつけ、ポイントリーダーのノリスに12ポイント差まで肉薄している。

 この逆転劇を、タイトル争いの結果よりも重要だと考えているかと問われると、フェルスタッペンは「もちろん、とても重要なことだ」とmotorsport.comに答えた。

「もちろん、今もなお戦いを続けられているのは、いくつかの要因がある。しかしいずれにせよ、シーズン中盤の芳しくなく、不安定だった頃と比べればはるかに良い状況だ。良いレースができたと思ったら、またひどいレースが続くこともあった。今はコンスタントに表彰台に戻れているので、それは良いことだ」

 フェルスタッペンは現在9回連続で表彰台に立っているが、F1の歴史上これより長い連続記録はわずか7回しかない。

 自信を失ったことはあったのか、という質問には「自信を失ったというよりは、『今シーズンはあるべき姿ではない』という思いの方が強かった」と語った。

「でもそういう時こそ、何を変えられるか、何を改善できるかを常に議論する時だ。そして最終的に、正しい方向性を見つけることができた」

「今週末、失うものは何もない。もちろん、まだチャンピオンシップ争いは続いているが、今シーズンの自分たちの立ち位置をよく理解している」

「最終的なアプローチのおかげで、再び良い結果を出すことができた。しかし一方で、トップに返り咲くにはまだやるべきことが残っていることも認識している。コンストラクターズランキングを見れば、マクラーレンとの差はまだまだ大きいことが分かる」

 他のほとんどのチームとは異なり、レッドブルはレギュレーションが変わる来季のマシン開発に全力を注ぐのではなく、今季のマシン開発を続けることが大きな意味を持つと判断した。これにより、予想外のタイトル争いへの道が開かれた。

 チームは今季マシンの開発継続が、来季からの新時代への準備を妨げることはないと強く主張している。フェルスタッペンはむしろ、有益だったと語った。

「ルールは完全に変わるけど、僕たちのツールやデータの見方といったものは、来年も変わらず同じだ」

「だからこそ、今年のマシンからさらに性能を引き出せるかどうかを確認し、それらを検証することが僕たちにとって重要だったんだ」

 アブダビGP予選では、フェルスタッペンがポールポジションを獲得。逆転タイトル獲得に向けて最高のグリッドを手にした。しかしノリスが2番手、ピアストリが3番手につけており、フェルスタッペンがタイトルを手にするには自らが勝つだけでなく、ノリスに”何か”が起きなければならないだろう。

あなたにおすすめ