F1アブダビGPのフリー走行3回目にピットレーンで起きた接触事故について、メルセデスのトト・ウルフ代表が、角田裕毅とレッドブルに対して謝罪した。
この事故は、FP3最終盤に発生した。各車が予選前最後の走行に出ていく、そんなタイミングであった。
角田は新品のソフトタイヤを履き、予選想定アタックを行なおうとピットレーンのファストレーンを走行していた。しかしそこに、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが飛び出してきて、角田のマシンの側面に激突してしまったのだ。
角田はマシンのフロアとサイドポンツーンに大きなダメージを受け、1周をゆっくりを走っただけでピットに戻らざるを得なくなった。角田にとっては一旦最後となる大事な予選に向けた、最後の仕上げができなくなってしまったのだ。またアントネッリも、フロントウイングにダメージを負った。
この件について、メルセデスのウルフ代表が謝罪した。
「まず、ユウキに謝罪したい。彼のマシンを、大きく壊してしまったと思う。これは我々のミスだ。何が起きたのかを、突き止めなければいけない」
ウルフ代表はスカイスポーツF1にそう語った。
「何が起きたのかはよく分からない。セッション序盤は厳しい状況だったけど、その後ジョージ(ラッセル)がきちんと周回してくれたから、トップタイムを記録することができた」
「キミについては、ピットレーンでの接触事故の後はもちろん混乱していた。しかし大丈夫だろう」
この件についてはメルセデスのチームに責任があるとして、レーススチュワードはメルセデスに対して1万ユーロ(約180万円)の罰金を科した。アントネッリには責任がないとして、ペナルティなどは科されなかった。
なお角田には、フリー走行3回目の走行中にマクラーレンのランド・ノリスの走行を妨害したとして、警告処分が科された。レッドブルにはドライバーに対する報告を怠ったとして、やはり1万ユーロの罰金が科された。

