“暗黒時代到来”の声が飛び交う読売ジャイアンツが、福岡ソフトバンクホークスを自由契約となった有原航平を“超破格の大型契約”で獲得に乗り出すという。
「補強が松本剛だけじゃ暴動が起きる―」
年の瀬も迫った12月、球団内ではこんな声が囁かれているという。それもそのはず。今季巨人は終盤の失速で3位に転落し、球場では阿部慎之助監督への「辞めろコール」も各地で巻き起こった。CSもあっけなく敗退、ファン感謝デーという温かな場で阿部監督に辞任のヤジが飛ぶなど、ファンは爆発寸前だ。
もはや大補強は必至の情勢で、先日には日本ハムから首位打者経験のある松本剛を獲得したが、ここ数年の松本はまともに稼働していないため、ファンの反応は冷ややかだ。
そんな中、突如として舞い込んだ有原自由契約の報に、巨人フロントは目の色を変えたという。
「今季の巨人は歴史的な貧打もさることながら、先発投手陣の崩壊が致命傷となった。フロントは『ローテを守れる投手がいないと話にならない』と怒りと焦りを募らせています」(スポーツ紙巨人担当記者)
有原は日ハム在籍時の2019年、15勝で最多勝を獲得し、’21年にはメジャーに挑戦。思うような結果を残せず’23年には日本球界に復帰したが、今季・昨季と2年連続最多勝を獲得する折り紙付きの実力だ。
現在の巨人は、ヘロヘロの球しか投げられないロートルの田中将大がローテを守るほど壊滅的。そのため、有原は渡りに船で喉から手が出るほどほしい人材で、獲得には糸目を一切かけないほど本気ぶりだという。
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金額以外にも揃える盤石の移籍条件
「巨人幹部は『いくらかかってもいい』と号令をかけているようです。噂には4年総額24億、他球団の条件次第では5年35億もの超大型契約を提示すると聞いています。岡本和真のポスティングによるメジャー移籍で潤沢な資金が用意できることから、金庫の扉が全開になったようです」(他球団関係者)
一方、巨人が獲得に手ぐすねを引く当の有原の心中はどうか。
「やはり最優先はメジャー再挑戦。33歳という年齢を考えればラストチャンスでもあるが、前回の渡米で全く活躍できずマイナー契約のリスクもあるため、二の足を踏んでいるというのです。メジャーで不安定な立場に置かれるより、日本で厚遇され、巨額の契約を手にする方が賢明だと考えているのでしょう。彼はプロとして『評価=金額』という考えをシビアに持っているでしょうから、オレンジのユニフォームに袖を通す準備はできている」(前出・記者)
有原は巨人の本拠地・東京ドームと好相性で、通算10試合登板で投球回は70.2、防御率2.17、8勝1敗。新天地でも活躍が見込め、“最恵国待遇”を受けることは間違いない。
また、巨人側は、契約以外にも“別のサプライズ”を用意いているという。
「背番号18を用意するつもりまであるようです。巨人はかつて、ソフトバンクから杉内俊哉が移籍した際、18番を用意して口説き落とした過去がある。有原にもエースナンバーを用意し、本気で獲得しようというわけです」(同)
まるでストーブリーグを焼き尽くすかのごとく、火力を上げている巨人。その様はまるで札束に火をつけて、足元を照らさんとしているかのようだ。
