2025年のF1チャンピオンがアブダビGPで決定する。マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、自陣営と僅差の争いを繰り広げているマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対しフェアなレースを期待している様子だ。
予選ではフェルスタッペンがポールポジションを確保し、マクラーレンは2番手にランド・ノリス、3番手オスカー・ピアストリと続いた。ランキングトップのノリスは3位以上でチャンピオンを自力で獲得できるが、逆転を目指すフェルスタッペンは勝利してもノリスが4位以下に沈む事が必要となる。
そのため、フェルスタッペンはわざとペースを落としたり、ノリスを後続集団の中に巻き込まれるように動いてくるのではないかとも予想されている。2016年にルイス・ハミルトンが、チームメイトのニコ・ロズベルグとのタイトル争いの中で採った戦略のようなものだが、そうなればノリスの決勝にはリスクが生じてくる。
決勝レースのそういったシナリオについてステラ代表に尋ねると、彼はフェルスタッペンがフェアに戦うことを期待していると話した。
「マックスにとって”使える”選択肢があるという点に関しては、正直私はあまり心配していない」とステラ代表は言う。
「興味深いレースにはなるだろうが、すべてはスポーツマンシップと公平性の範囲内で行なわれると確信している」
「フリー走行でも確認できたが、(タイヤの)デグラデーション(性能劣化)とグレイニングのレベルは予想以上だった。先頭のマシンがペースをコントロールする理由は、戦略的理由だけでなく、タイヤの観点からもあり得るだろう」
そしてステラ代表は、ノリスのスタート時の動きについては、2番手の確保が重要だと語る。
このコースではレーシングラインの取り方の関係上、グリッドボックスの左右でグリップに差が大きくないのだ。前戦カタールGPでは、この点がノリスを苦しめた。
「ランドの視点からすれば、1コーナーのイン側であることを考えると、控えめに行くべきだと思う」とステラ代表は説明した。
「イン側にいても必ずしも良い立ち上がりが得られるわけではなく、アウト側のマシンが締めてくることがあるので、慎重さが必要だろう。それが私の考えだ」
「ランドはこの点に関して非常に強い立場にいる。だからそれが妥当だろう」
今回のレースに対する別の変数は、レッドブルの角田裕毅の存在だ。角田が予選でスリップストリームをフェルスタッペンに与えたように協力プレイに進み、レッドブルが角田の第1スティントを延長して影響を与えてくることも考えられる。
「レッドブルがチームとして動くことに驚きはない。それは彼らのやれる範囲のことだ。これを不公平だとは思わない」と彼は述べた。
「実際にはポールポジションラップは(角田が協力した)その次のラップであり、マックスはスリップストリームなしでもそれを達成した。だからマックスは正当な評価を受けるべきだ。今日最も速かったのはマックスであり、ポールに値した。我々は依然として良い位置にいる。すべては我々の手に委ねられているんだ」

