小日向文世さん（2023年5月30日、時事通信フォト）
【画像】え…っ！ 夫婦で立って並ぶと「なんか小っちゃくてかわいい」 コチラが小泉八雲さん（ギリシャ人）と小泉セツさん（日本人）の身長差です
勘右衛門は「ペリー」との結婚を認めるのか
2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲（パトリック・ラフカディオ・ハーン）さんと、彼を支え、さまざまな怪談を語った妻の小泉セツさんがモデルの物語です。
第11週51話ではお正月を迎え、主人公「松野トキ（演：高石あかり）」や「レフカダ・ヘブン（演：トミー・バストウ）」、「錦織友一（演：吉沢亮）」、松野家の人びとが一堂に会して花田旅館で新年会が行われました。
今回話題になったのは、トキの養祖父「松野勘右衛門（演：小日向文世）」が、「ペリー」と呼んで敵視していたヘブンに対し、かなり親し気に接していたことです。勘右衛門はヘブンの羽織袴姿も「ペリーにしては似合っちょる」とにこやかに褒めており、ヘブンに酌をする場面までありました。
勘右衛門は近所の子供たちの祖母「上野タツ（演：朝加真由美）」に恋をしてから考え方に変化を見せているため、孫のトキがお世話になっているヘブンとも仲良くする気になったのかもしれません。ヘブンも、いまだに髷を結っている勘右衛門を「ラストサムライ」と呼んで尊敬しています。今回のやり取りは、かなりうれしかったのではないでしょうか。
SNSでは
「ラストサムライがペリーにデレた!笑」
「おじじ様、酔ってご機嫌だからか？ ペリーに優しい」
「おじじがペリーと酒を酌み交わす日が来るなんて。おじじは小日向さんスマイルで『おめでとう』と言ってくれたけれど、どれだけの葛藤と変化の末に、この日を迎えたんだろうね…。タツさんへの淡い想いも、おじじには大きな財産になったんだね」
「どうした勘右衛門!? ヘブン先生に笑顔向ける……だと」
「勘右衛門ジイさん普通に笑顔で宴会同席してるし会話してるし一体どうしたんだ？ ヘブンさんのおかげで暮らせてる事理解した？」
「勘右衛門がヘブンに屠蘇を勧めるシーン!…結婚への最難関が解けたかな♪」
と、喜びや驚きの反応が相次いでいます。
今後トキとヘブンが夫婦になることは確定しているのですが、かつて松江藩士として「異国船見張り番」を務め、いまも異人を敵対視している勘右衛門がそれを認めるのか、という点は多くの視聴者が心配していました。しかし、51話の様子を見ると、勘右衛門は案外あっさりふたりの結婚を受け入れるかもしれません。
勘右衛門のモデルである稲垣万右衛門さんは、1896年にラフカディオ・ハーンさんが日本に帰化した際、「小泉八雲」という日本名を考えた人物だと言われています。「八雲」は、ハーンさんの大好きな『古事記』にある日本最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」からとられたものでした。
ヘブンとの距離を縮めた勘右衛門が彼の「名付け親」になる場面はいつやってくるのか、今後に注目です。
※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」
参考書籍：『八雲の妻 小泉セツの生涯』（著：長谷川洋二／潮出版社）