2025年のF1チャンピオンには、マクラーレンのランド・ノリスが輝いたが、チームメイトのオスカー・ピアストリはふたりの関係がこれで変わるとは考えていない。
最終戦までもつれ込んだ2025年のチャンピオン争いは、ノリスが3位フィニッシュを果たしたことで、アブダビGPを制したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を2ポイント差で破り、初のF1チャンピオンに輝いた。
ピアストリもチャンスを残した状況で最終戦に乗り込んでいたが、最終的には11ポイント差のランキング3位でシーズンを終えた。
新王者となったノリスとの間で、関係に変化はありそうかとピアストリに尋ねると、彼は「そうは思わない」と答えた。
「何も変わらないと思うよ。僕としてはランドが今年素晴らしいシーズンを送り、タイトルにふさわしい走りをしたと思う。だけどそれでも彼はランド・ノリスなんだ。スーパーマンになってしまったわけじゃない」
「だから、何かが変わるとは思っていない。確かにチームには完全な公平と平等を期待しているけれど、それが変わってしまう懸念はまったくないよ」
「とにかく、明らかに今年のランドは非常に強力なシーズンを過ごして、最終的にはより良い仕事をしたと思う」
2025年シーズンのチャンピオン争いで、マクラーレンがドライバーふたりのどちらかを優先するということがなく、公平に扱おうとしてきたことが、大きな話題のひとつになった。
2010年代半ばにメルセデスのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグの間で見られたような揉め事は最後まで起きなかったが、ピアストリはこのアプローチがドライバーにとってもプラスの効果を生んでいると話す。
「そういった内容が、僕らのレースへの取り組み方を表している」と、ピアストリは言う。
「コンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権のふたつを、実力の拮抗したドライバーふたりを擁して争うのはたしかに簡単じゃない。でも、結局のところ僕らが直面するだろう問題だというのは分かっていたことだ」
「多くの良い効果が生まれる。確かに難しさや緊張が生まれる瞬間もあった。でもランドと僕は互いを限界までプッシュすることで、より良いドライバーになれたと思う。時には、それが誰かにとって不快だったかもしれないけど、僕は最終的には良かったと思っている」
「シーズンを通して多くの議論を重ねてきたし、オフシーズンにも、来年に向けて何か少し変えたいことがあれば議論するつもりだ。だけど結局のところ、チームは僕ら2人に公平にチャンピオンを争うチャンスを与えてくれた。それ以上に求めるものはないよ」

