2025年F1の最終戦となったアブダビGPの決勝、角田裕毅(レッドブル)はペナルティの影響もあり、今季最後のレースを14位でフィニッシュ。ドライバーズチャンピオンシップでは33ポイントの17位でシーズンを終えている。
ポイント圏内の10番手スタートながらも、マックス・フェルスタッペンの逆転タイトルをサポートするという最大の“任務”を担った角田。実際に23周目にはランド・ノリス(マクラーレン)とバトルを展開して少しでもチームメイトのライバルを抑え込もうとしたが、ここでの動きが違反と判断されたため5秒ペナルティを科せられ、順位を落としてしまった。
レースについて角田は、「今日は本当に、全力でポイントを獲りにいき、その可能性もあったと思いますが、ペナルティによって難しくなりました。僕たちは別の戦略を選び、ランドとのバトルまでは上手く走れていました。彼(ノリス)を抑えようとしましたが、とても速くて、悔しいペナルティを受けてしまいました。2回目のスティントでは、追い抜きがとても難しかったです」と振り返っている(F1公式サイト『F1.com』より)。
また、「この1年を振り返ると、最後まで全力を尽くしたと言えます。今季は、結果を左右するために必要な『少しの運』が足りなかった時が何度もありましたが、それもレースです」と苦戦と不運の続いたシーズンを総括。「今季のエンジニア、メカニック、そしてチーム全員に感謝を伝えたいです。そして来季もまだこのチームにいるので、これがお別れではありません」と語り、来季はリザーブ&テストドライバーを務めるレッドブルに対しても言及した。
またメディアのインタビューでは、ノリスの追い抜きを許した場面について「1周につき約0.5秒縮められていたけど、タイム差はまだ0.8~0.9秒あったので、あと1周はもつと思っていました。ところが、彼はターン1、2、3、4、5でパフォーマンスを最大化して、一気に詰めてきました。ランドは本当に上手くやりました。でも、たとえ僕が必死に守ったとしても、大きく状況は変わらなかったと思います」との見解を示している。
続けて、今季を再び振り返り、「特に苦しんだという感覚ではなく、ただ今は遅いだけ。理由は分かりません、昨季の終盤と似ています。正直言って、運という言葉を使うのは好きじゃないですが、シーズン後半は本当に運がありませんでした。自分ではどうしようもない出来事がたくさん起きました。でも、自分の速さは何度も見せられたと思うし、それはポジティブです。少なくとも、全て出し切りました。それが重要です」と語った(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。 こうして一旦はグリッドから離れる日本人ドライバーに対し、今季途中よりチーム代表に就任したローラン・メキース氏は、「今日、そして昨晩もチームのために戦ってくれた角田に感謝したいと思う。彼が今季、決して諦めなかったことに感謝している」とのメッセージを贈っている。
各国専門メディアの報道を見ると、ブラジルのF1専門サイト『GRANDE PREMIO』は「2021年のセルジオ・ペレスのように、フェルスタッペンのタイトル獲得に貢献する何かをやってくれるという期待を抱かせた角田だが、ペナルティを招いたジグザグ走行は、ミルトン・キーンズのチームにおける彼の完全に悲喜劇的な旅路を象徴するものとなった。悪くはないが、ビッグチームに属する器ではなく、F1でこれまで見せた以上の能力は示せなかった」と、かなり厳しく最終的な評価を下した。
また英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「アブダビGPの勝者と敗者」という記事で角田を後者のひとりに選定。寸評は「F1での最後のシーズンとなる可能性があるこの年、ところどころで光るパフォーマンスはあったものの、全体としては苦戦のなかにかき消され、最終的には、ペナルティだけでなく、遅いマシンの後ろで詰まり、追い抜く術を見出せずに終わったレースで締め括られた」とやはりネガティブな内容となっている。
イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「角田はF1での5シーズンを終えた。その最終年となる今季は決して簡単なものではなかった。4度の世界王者にとってさえ理解不能で非常にナーバスな車と向き合い続けたのだから……。来季、角田はピットからフェルスタッペンに挑むアイザック・ハジャーの姿を見守るが、この今季ラストレースで旅を終わらせたくないという強い決意を胸に抱いている」と、グリッドへの復帰に向けたカーナンバー22の意気込みを綴った。
構成●THE DIGEST編集部
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