『WORLD TAG LEAGUE 2025』広島サンプラザホール(2025年12月8日)
Aブロック公式戦 ○エル・デスペラード&石川修司vsチェーズ・オーエンズ&高橋裕二郎×
WORLD TAG LEAGUEでブロック突破を果たせなかったデスペラード&石川だったが、最終公式戦で裕二郎を破り、有終の勝利で締めくくった。
3勝2敗のデスペラード&石川と1勝4敗のHOUSE OF TORTURE・裕二郎&オーエンズが最終公式戦で対戦した。
ゴング前、HOUSE OF TORTUREの奇襲を読んだデスペラード&石川だったが、裕二郎&オーエンズも老かいさを活かして、巧みに場外乱闘に持ち込む。オーエンズが石川を観客席に、裕二郎がデスペラードを鉄柱に投げつけて暴行。そのままデスペラードを孤立させて、ラフファイトを多用していたぶった。デスペラードが痛めている右肩を集中的に狙っていく。
苦しい時間が続いたデスペラードだったが、オーエンズにバックドロップを決めて反撃に成功。ようやくタッチをもらった石川がパワー全開で巻き返しに出た。2人の連係をフライングボディアタックで防ぐと、オーエンズをコーナーに横向きに固定。そこにランニングニーをぶち込む。HOUSE OF TORTUREの連係攻撃を狙われても、連続してブレーンバスターでぶん投げ、いい形でデスペラードにスイッチした。
デスペラード&石川は裕二郎に連続串刺し攻撃を決めると、ダイビングフットスタンプも連続投下。合体パワーボムの体勢に。しかし、裕二郎が切り返すと、デスペラードにリバースDDTをズバリ。石川をオーエンズとのダブルブレーンバスターで排除して、デスペラード再び孤立させると、次々と連続攻撃を浴びせた。オーエンズのCトリガー、裕二郎のラリアットもさく裂。石川が急行しても、オーエンズはCトリガー連発で場外に叩き落とす。
オーエンズがレフェリーの注意を引きつけているスキに、裕二郎はケインでデスペラード痛打を狙う。しかし、デスペラードはケインの強奪に成功。レフェリーに取り上げられてしまったものの、オーエンズがパウダー攻撃を狙った場面では、石川が足にしがみついて好フォロー。そこにデスペラードが蹴りを入れてパウダー攻撃自爆を誘うと、裕二郎を同士討ちさせてからスクールボーイでクルリ。技ありの3カウントを奪った。
デスペラード&石川が最終公式戦で4勝目。この時点でわずかばかりの可能性を残していたが、他の試合の結果を受けて脱落で終戦となった。
デスペラードは「ほんとに、ヤバいくらい楽しくて、こういう言い方をすると偉そうに聞こえてイヤなんですけど、凄くフィーリングが合って、コミュニケーションが取りやすい方なんで」と石川とのタッグに手応え。「俺がヘビーのタッグ系にチョコチョコ入るかっていうと、そういうつもりはないんだけど、石川さんはもっと新日本に来てほしいです」と石川の継続参戦を熱望した。石川も「最高のパートナーに恵まれて、ほんと、ちょっと諏訪魔のストレスがなくなりました」と笑顔。決勝トーナメント進出は果たせなかったが、2人にとって今回のタッグリーグは意味のあるものになったようだ。
【試合後のデスペラード&石川】
▼デスペラード「(※左顔面をアイシングしながら)ああ、痛え……。ああ、クソーッ。頭くんな、あのバカども、ほんとに………」
▼石川「ああ、いやあ、どうなるかと思ったんですけど、4勝3敗ですか?」
▼デスペラード「4勝3敗?」
▼石川「4勝3敗?」
▼デスペラード「覚えてない……」
▼石川「(取り囲んでいる取材陣も)誰も覚えてない……」
▼デスペラード「いや、なんか……いや、結果ここまでくると、あともうほかの人たちがどうなったら(決勝トーナメントに)いけるのか、よくわかってないッスね」
▼石川「いや、いけます、きっと。ほかの試合が全部、両リン(両者リングアウト)で終われば……」
▼デスペラード「両リン?」
▼石川「全部、3つ両リンでいけば、ウチらがいけますよ」
▼デスペラード「長い興行になりそうですね……」
▼石川「いやあ……」
▼デスペラード「誰かばらまけって……」
▼石川「いや、でも、デスペさんとこうね、誘ってもらって、やっとこのタッグリーグで勝ち越せたってのはまず大きいんで。ホント、ホント最高の刺激をもらったんで。今日も、決勝トーナメントまだちょっと、俺は1mmのちょっと、希望持ってますんで」
▼デスペラード「ほかのヤツら(の結果)次第ではあるが、単純に……楽しかったっす、まず。まずそっから、始めさせてください」
▼石川「いやあ……」
▼デスペラード「ほんとに、ヤバイくらい楽しくて、なんか、なんでしょう……こういう言い方すると偉そうに聞こえてイヤなんですけど、凄くフィーリングが合って、コミュニケーションが取りやす〜い方なんで、あのー……俺がヘビーのタッグ系にチョコチョコ入るかっていうと、そういうつもりはないんだけど、石川さんはもっと新日本に来てほしいです」
▼石川「いやぁ、ありがとうございます。いやもう、ほんとにリング上だけじゃなくてリング外もいろいろサポートしていただいて、いやほんと、デスペさんあってのほんと、ちょっと、この長い巡業、まだ終わってないですけど……」
▼デスペラード「まだ終わってないです……」
▼石川「残り、まだありましたね、ハハ(苦笑) いやほんとに、最高のパートナーに恵まれて、ほんと、ちょっと諏訪魔のストレスがなくなりました」
▼デスペラード「(※石川に背を向けて小声で)ハハハハ」
▼石川「ああまた、いない時に名前出しちゃった……」
▼デスペラード「本人がいない時に出る名前って、ほんとに好かれてるか、ほんとに嫌われてるか、どっちかですよ」
▼石川「ハッハッハハハハ! どっちでも……どっちもです……どっちの意味でもあります……。いきましょう。まだ残り、可能性あるかもしんないんで」
▼デスペラード「ハイ」
▼石川「この試合(のビデオ)見て、また全部両リンなること祈りましょう」
▼デスペラード「(※石川と控室に向かいながら)誰かばらまけって!」
【試合後の裕二郎&オーエンズ】
▼チェーズ「なんてこった! ユージロー、エル・デスペラードがズルしたのを見たか? 俺の目に粉っぽい何かを吹きつけてきやがった!」
▼裕二郎「ズルだな!」
▼チェーズ「そうだ、デスペラード、お前はズルだ!」
▼裕二郎「俺たちはズルしたことないからな」
▼チェーズ「俺たちはシンニホンプロレスリングで最もジェントルマンな2人だからな。俺たちはジェントルマンだ。……(※裕二郎に向かって)レディーにも聞いてくれよな? レディーに」
▼裕二郎「俺たちはタッグリーグで何回勝った?」
▼チェーズ「たった1回だ」
▼裕二郎「なんてこった!」
▼チェーズ「1回だけだ」
▼裕二郎「来年……」
▼チェーズ「ちょっと待ってくれ。俺たちは秘密兵器を忘れてたんだよ。……そう、PETERだ!」
▼裕二郎「ハッハッハッ」
▼チェーズ「PETERを連れ戻そう。そうすれば俺たちは勝つ! 俺ももっとやる気になるだろうしな」
▼裕二郎「俺たちが負けたのは、PETERのせいだって?」
▼チェーズ「そうだよ! そうだ、PETERを連れ戻さなきゃダメだ。寂しいよ、PETER。(※投げキッスをして)ああ、だから俺たちは負けたんだ! あんたがPETERを連れてこなかったから! 俺たちにはPETERが必要だ!」
