旅行大手JTBが発表した年末年始の旅行動向によれば、11月20日から来年1月5日までに1泊以上の旅に出る日本人は、前年比2.5%増の約3987万人に達する見通しだ。
円安が続く中でも海外旅行はコロナ前の水準まで回復しつつあり、人気の行き先は近場中心から遠方志向へと変化している。
そんな旅行ラッシュを前に、格安運賃を求めて中国経由の乗り継ぎ便を利用する人は多い。しかし今、その「中国経由便」に大問題が起きている。預けた荷物が目的地に届かない、いわゆる「ロストバゲージ」の報告が相次いでいるのだ。
北京経由でタイに向かったという日本人男性が、実体験を明かす。
「バンコクのスワンナプーム空港で荷物を受け取ろうとしたら、どこにも見当たらないんです。スタッフに確認したところ『荷物は北京に残っている』と言われました。翌日には届きましたが、向こうの説明は『モバイルバッテリーが入っていたため、荷物が弾かれた』というもの。ですが、実際にはそんなものを入れていません」
タイの空港スタッフからは、こんな「裏事情」を聞かされた。
「北京発ではこういうケースがよくあって、単なる積み忘れを別の理由にして説明している可能性がある」
本当に「単なる積み忘れ」かどうかは確認できないが、年末年始の旅行ピークを前に、中国経由便を利用する際には預け荷物について、より慎重に考えておく必要がある。
(旅羽翼)

