互いの歩みを知り合う時間となった交流会

交流会の最初には、文教大学の学生たちから日頃のゼミ活動が紹介されました。スポーツを通じた社会参加やボランティアへの取り組みは、東ティモールの選手たちにとって新鮮だったようで、活動内容について次々と質問が寄せられました。学生たちもまた、海外の大学生がどのような形で地域や社会に関わっているのか興味を持ち、意見交換の場が自然と広がっていきました。
さらに、耳が聞こえない選手がどのように競技に向き合っているのか、海外で活動する際にどのようなサポートが存在するのか、といった話題にも触れられ、互いの経験を知る貴重な機会になった様子が伝わってきます。言葉だけでは分かり合えない背景があるからこそ、丁寧に説明し合おうとする姿勢が印象的です。

後半にはトランプゲームの「ババ抜き」が行われ、緊張がほどけた柔らかい空気が流れました。ゲームを通じて自然に笑顔が生まれ、距離が縮まっていく様子が想像できます。交流の締めくくりとして、学生たちから選手へ、東ティモールの国旗と同じ赤色のタオルと手ぬぐいが記念品として贈られました。小さな贈り物の中にも、敬意と応援の気持ちが込められているように感じられます。
異なる環境で育った者どうしが交わることで生まれる学び

東ティモールの選手と文教大学の学生は、日常生活の環境も、これまで歩んできた道も大きく異なります。それでも、同じ時間を過ごす中で互いに多くの気づきがあったことがうかがえます。競技に向き合う姿勢や、地域との関わり方、海外での活動に対する考え方など、話題は幅広く、学生にとっては新しい視点を得る貴重な機会になりました。
言葉や文化の違いは、ときに大きな壁のように感じられます。しかし、相手を理解しようとする気持ちがあれば、その壁は少しずつ薄れていきます。今回の交流では、お互いが丁寧に言葉や思いを重ねながら話す姿勢が印象的で、異なる背景を持つ者どうしが出会うからこそ生まれる温かい空気がありました。表情やしぐさなど、言語以外のコミュニケーションが自然と働くのも、対面の交流ならではの良さだと感じます。
また、耳が聞こえない、あるいは聞こえにくい環境で競技に取り組む選手からは、社会の中でサポートがどのように機能しているのかを知るきっかけにもなりました。学生たちにとっては、自分とは異なる条件のもとで努力を続ける人の姿に触れることで、多様性を尊重する姿勢がより深まったのではないでしょうか。こうした経験は、国際理解が求められる現代において、将来どのような道に進んだときにも大切な視点として生きていくはずです。
