大リーグの球団幹部や代理人らが一堂に会するオフ最大のイベント、ウインターミーティング(WM)が12月8日(日本時間9日)に、フロリダ州オーランドで開幕した。WMは毎年12月にメジャー全30球団の幹部や選手の代理人が集まり、数日間にわたって移籍交渉が行われる。
ポスティングシステムでメジャーリーグ移籍を目指す日本人選手、村上宗隆内野手(ヤクルト)、岡本和真内野手(巨人)、今井達也投手(西武)らの動向が気になるが、例年、メジャーの大物FA選手が動いてから、日本人選手の交渉は具体化する。
今年の目玉はフィリーズからFAとなった本塁打王シュワバー、カブスからFAの外野手タッカー、アストロズからFAの左腕バルデス、レッドソックスからFAの内野手ブレグマンらで、彼らの行き先が決まれば、日本人選手の契約は前に進むとみられる。
WM期間中には移籍交渉とは別にWBC監督会議も行われ、侍ジャパンの井端弘和監督が渡米している。中日、阪神、メジャーで活躍した福留孝介氏は12月9日放送の「おはよう朝日です」(朝日放送テレビ)に出演し、井端監督の「重要ミッション」を明かしている。
まずは監督会議の内容について、
「基本的には今回のWBCに関してのルールだったり。前回でいえばヌートバー選手(父がアメリカ人、母が日本人)がどちらの国で出るかとか、そういったことを話していく」
さらに井端監督には代理人への「挨拶回り」という重要な仕事があり、
「選手のWBC出場に関して、チームはほとんどノータッチ。カギを握っているのは選手会と代理人。WMには代理人がけっこう来ているので、(それぞれの代理人が担当している)選手の出場交渉などをしにいく。もし山本由伸投手、佐々木朗希投手の出場という話になれば、球数制限などいろんな条件がつくと思う」(福留氏)
大谷翔平はすでにWBC参加を表明しているが、同じドジャースの山本、佐々木、カブスの鈴木誠也、今永昇太らの出場は不透明だ。大谷に追随するメジャー選手が多い方が、大会は盛り上がる。井端監督はどこまで「重要ミッション」を遂行して帰国するのか。
(鈴木十朗)

