
元読売ジャイアンツの江川卓氏が8日、YouTubeチャンネル『江川卓のたかされ』を更新。東北楽天ゴールデンイーグルスに入団した前田健太の「活躍の可能性」を分析した。
■前田の現状を分析スタッフから楽天に入団した前田は「どれぐらい活躍できるか?」と質問された江川氏は、投球VTRを見て、「低めは7割ぐらいスライダーを投げているんじゃないでしょうか」と分析する。
また、「ストレートの速さは、今ボールの表示が分からないですけど、昔で言えば130キロ台後半ぐらいじゃないですか。140キロ出ていても“2、3”というところなので、もう150キロを超すボールはないと思います」と解説した。
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■前田は「良いんじゃないか」江川氏はさらに「今はフォークかチェンジアップも投げているので、スライダー、フォークボール、チェンジアップが中心で、ストレートの数は多く投げないという形になるんじゃないでしょうか」と語る。
来季の活躍については「見ていると、コントロールは元々持っていますし良いので、日本に帰ってきてもそのコントロールがあるぶん、カウントを整えることができるので崩れることはない。良いんじゃないかと思いますね」と一定の評価を与えた。
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■楽天を選んだ理由は?話を聞いたスタッフは、「コントロール重視のピッチングスタイルなら、パワーピッチャーの多いパシフィック・リーグよりもセントラル・リーグのほうが合っているのではないか」という趣旨の質問をぶつける。
これに江川氏は「37歳ですから、複数年を提示したところで一番長いところでやりたいって思うでしょうね。契約年数が2年というところが1カ所しかなかったら、そこと契約するということになると思う」と分析。
続けて「これがまだ28歳くらいだったら、今おっしゃるような“パ・リーグの方が自分が合う”という選び方あるんでしょうけど、37歳になって選ぶとすれば、複数年で契約してくれるところを選ぶようになるんじゃないですか」と契約年数が楽天入団を決めた大きな理由だと語った。
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■広島からはオファー届かず前田については当初入団時の所属チームである広島東洋カープや同世代の田中将大・坂本勇人がいる読売ジャイアンツへの入団が濃厚という見方があった。しかし契約したのは楽天で、驚いたファンも多かった。
同選手は11月26日にインスタグラムを更新し、広島からはオファーがなかったことを告白。「今のチームには必要ないと判断された事は悔しい気持ちもありますが、後輩たちが頑張っている証拠でもあります」とカープに戻る意思があったことを示唆し、楽天に決めた理由は入団会見で説明するとしている。
日米通算200勝達成や楽天優勝の原動力になることが期待される前田。日本復帰登板が楽しみだ。
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【今回の動画】江川氏が前田健太の現状を分析■執筆者プロフィール佐藤俊治。Sirabeeには2015年11月から参画し、月40本程度プロ野球関連記事を執筆中。YouTubeで発信する野球評論家ウォッチャーでもある。野球は高校からメジャーまで年間50か所以上で現地観戦。プロ野球の贔屓チームはなく、どこのチームのファンでもない。「あの選手、あそこに行ったんだ」という目線で見守っている。
(文/Sirabee 編集部・佐藤 俊治)