ニューオリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは現在、右内転筋の負傷により戦線を離脱している。NBA7年目、今季も“ガラスのエース”から脱却できずにおり、トレードの噂も囁かれる。
名門デューク大時代から注目を集めたザイオンは、2019年のドラフト全体1位指名でペリカンズに入団したが、NBA入り後はケガに悩まされ続けてきた。
ルーキーイヤーは右ヒザ半月板損傷により出遅れ、出場は24試合のみ。2年目こそ61試合でリーグ8位の平均27.0点をマークしたが、2021-22シーズンは開幕前に右足第5中足骨を骨折して、シーズン全休に終わった。
22-23シーズンも29試合の出場でフィニッシュ。22年オフに5年総額で最大2億3100万ドルにのぼるMAX額での契約延長を締結したものの、6年目の昨季も30試合しか出場できず。今季も左ハムストリングの肉離れ、右内転筋の負傷とケガに苦しみ、すでに14試合を欠場している。
レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の後継者の1人と期待されたのも今は昔。現在25歳となったがNBAで224試合にしかコートに立てておらず、欠場率は50%以上。プロフィール上は身長198cm・体重129kgながら、一時は149kgまで増加したとの報道もあるなど、コンディション面には常に不安がつきまとう。
ペリカンズは12月8日時点で3勝22敗(勝率12.0%)でリーグ最下位に低迷。元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は、自身がホストを務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』で、ザイオンをトレードする時期だとの見解を示した。
「方向転換が必要だ。ザイオンが健康を維持できないなら、これ以上彼に全リソースを割くわけにはいかない」
今季のペリカンズは、25歳のトロイ・マーフィー三世が平均20.5点、19歳の新人ジェレマイア・フィアーズが平均15.8点、20歳の新人デリック・クイーンが平均12.0点、6.3リバウンドと奮闘している。だからこそ、見返りを得られるならザイオンを放出すべきだとアリナスは説く。
「もちろん、彼をこの素晴らしいトリオの一員として残したい気持ちは当然だ。だが、彼は健康を維持できない。彼と引き換えに何かを得られ、それがロスターを強化し、残る2人の自信やプレー構築に役立つなら、そのトレードはすべきだ。今がその時だ。なぜなら、チームには将来のスター選手となる2人(フィアーズ&クイーン)がいるんだからね」
未完の大器のまま終わってしまうのか。それとも復活への道を切り開くのか――。ザイオンはキャリア最大の岐路に立たされている。
構成●ダンクシュート編集部
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