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「男の子って可愛いの!」義母vs実母の“孫マウント合戦”の果て…35歳女性が見た滑稽な対抗心

「男の子って可愛いの!」義母vs実母の“孫マウント合戦”の果て…35歳女性が見た滑稽な対抗心

美加が気づいた真実。お互いが本当に嫌いなのは…


義母にも実母にも笑顔を(写真:iStock)

 その言葉で、美加は気づいた。

 確かに、どちらも“孫は可愛い”。ただし、そこに“親である自分たち”がちらつくと面倒になる。

「孫は可愛いけど、嫁(または婿)の顔がちらつくと可愛さ半減するんだと思う」

 義母は美加の存在が気になる。実母は義妹の影が嫌で、義妹の子には興味がない。つまり、どっちも“孫は好き”で“義理家族が嫌い”なだけなのだ。

 翌週、義母と実母が偶然同時に家に来た。

 義母「大河くん、最近どう?」

 実母「ばぁばが来たよ〜!」

 視線がぶつかる二人。大河はどちらにも平等に笑った。

孫の笑顔一つで


それはそれで幸せなのかも(写真:iStock)

 美加はその光景を見て思った。

 ──孫には罪はない。

 大人が勝手に“可愛さの優先順位”をつけているだけ。

 美加は言う。

「孫争奪戦されるくらい可愛いなら、それはそれで幸せなのかも。でも“嫁の顔がちらつくと可愛さ半減”は、ほんと真理だと思う」

 最後は、少しだけ笑いながら。

 孫は可愛い。でも“大人の関係性”が絡むと、愛情にも濃淡が生まれる。それはどんな家族でも避けられない“人間のリアル”なのかもしれない。

 そして美加はさらに続けた。

「結局ね、どれだけ拗れても大河の笑顔ひとつで全部リセットされるんだよ。だからこそ大人の勝手な対抗心って、ほんと滑稽だと思うんだ」

 そう言って肩をすくめた姿に、私はようやくこの一件に小さな救いを見た気がした。

(おがわん/ライター)

配信元: コクハク

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