
高橋留美子原作の完全新作TVアニメ「らんま1/2」の第15話が10月18日に放送された。コロンによって総身猫舌のツボを押され、男に戻れなくなったらんまが大奮闘。その中で「江戸っ子じいさんのツボ」「火中天津甘栗拳」といった懐かしのワードが飛び出し、視聴者から反響があった。(以降、ネタバレを含みます)
■「らんま1/2」
原作は、1987年から1996年まで「週刊少年サンデー」(小学館)で連載されていた高橋留美子による同名漫画。水をかぶると女の子になってしまう呪いをかけられた早乙女乱馬と、その許婚・天道あかねが繰り広げるドタバタ格闘ラブコメディだ。
最初のTVアニメが1989年から1992年にかけて放送。劇場版アニメやOVAも制作されたほか、2011年に日本テレビで賀来賢人、新垣結衣、夏菜で実写ドラマ化された。そんな「らんま1/2」が約30年ぶりに完全新作アニメ化され、第1期が2024年10~12月に放送された。そして、2025年10月より第2期がスタート。第1期に続き、「呪術廻戦」や「チェンソーマン」などの人気アニメを手がけたMAPPAが制作を担当する。
■視聴者も思わず爆笑!らんまの総身猫舌を直したツボの名前とは

中国女傑族の娘・シャンプー(CV:佐久間レイ)が乱馬(CV:山口勝平)を婿にするため、再び日本にやってきた。そんなシャンプーを追ってきた幼なじみのムース(CV:関俊彦)とあかね(CV:日高のり子)を賭けた勝負に、男と男の約束を交わした乱馬。
しかし、その直後、シャンプーの曾祖母・コロン(CV:真山亜子)に「総身猫舌」のツボを押されて熱さに弱い体質となり、男に戻れなくなってしまった。心配するあかねに、らんま(CV:林原めぐみ)は「秘策がある」というが……。
そしてついにムースとの勝負当日。学校がお祭り騒ぎになる中、いつも乱馬が着ているチャイナ服で男装したらんまが登場する。その着膨れした姿に偽物を疑う声もあったが、ド近眼のムースが乱馬と断定したことで難を逃れた。
さらにはムースの暗器術にかこつけて、手品で女の姿に変身したと思わせるらんま。これにはコロンも「たいしたもんじゃのお」と感心し、バニーガール姿のらんまに男子生徒たちは大歓喜。一方、バカにされたと思ったムースは小細工なしの素手の勝負を仕掛けてくる。
素手の勝負なら、らんまの方が強いと思われたが、男の時にはないムースとのリーチの差が不利に。また暗器を全て捨て去ったと思いきや、ムースは隠し持っていた釣り針でらんまの服を引き裂く。あられもない姿になったらんまを、あかねはとっさに布で覆って男子生徒の目から守った。
そんならんまのピンチを救ったのは、勝負を見届けにきた東風(CV:森川智之)だ。あかねから乱馬が「総身猫舌」のツボを押されたことを知った東風はおもむろに、らんまの背中あたりを指でひと突き。「猫舌破りのツボ。あらゆる動物の中で一番熱さに強い、江戸っ子じいさんのツボを押した」と大真面目に説明した。
これに、視聴者は「江戸っ子じいさんのツボww」「東風先生なんかわからんがすごい」「留美子先生天才よね笑」「東風先生、やはり「劇中最強説」あるw」と大爆笑。その後、あかねにお湯をかけられて男に戻った乱馬は、ムースを足技で倒した。

■らんまが火中天津甘栗拳を会得、コロンに勝負を挑む
ムースとの勝負には勝った乱馬だが、雨に濡れて女の姿に。しかも、江戸っ子じいさんのツボは一度突いたら二度と効かないことが判明。再び男に戻れなくなり、女の姿で生活を送るらんまに、シャンプーがコロンの持つ丸薬・不死鳥丸を飲めば、総身猫舌を直せることを教える。「なんでこんなこと教えてくれるの?」というあかねの質問に、「我的愛人、男的乱馬(私の旦那さまは男の乱馬)だけよ」と返すシャンプーがとてもキュートだった。
らんまはコロンが店主を務める中華料理店「猫飯店」でアルバイトしながら、不死鳥丸を奪う機会を窺うことに。しかし、女傑族の長老はやはり強い。らんまは来る日も来る日もコロンから不死鳥丸を奪うことに失敗し、無駄な芸ばかりが身についていく。
そんならんまを見かねたコロンは、ある技を伝授する。その名も、火中天津甘栗拳(かちゅうてんしんあまぐりけん)。焚き火の中に放り込んだ天津甘栗を、熱さを感じないほどの速さで掴む幻の神拳だ。語呂の良い響きで覚えていた視聴者も多く、「火中天津甘栗拳、懐かしい!」「親の名前より聴いた響きだわw」「小さい時めちゃくちゃ真似してたなぁ」といった声が上がっていた。
火中天津甘栗拳を習得すれば、不死鳥丸を奪うことも容易いと聞き、必死に修行を重ねるらんまだが、火の熱さに大苦戦。そんなある日、あかねたちと訪れた夏祭りで無双したらんまは店主からピラニアのつかみ取りに挑戦させられる。いかにピラニアの攻撃をかわしながら、つかみ取るかのスピード勝負であり、火中天津甘栗拳も原理は同じ。ピラニアのつかみ取りにヒントを得て、らんまは火中天津甘栗拳を会得するのだった。そしてコロンに勝負を挑み、目にも留まらぬ素早い動きでついに不死鳥丸を奪うことに成功したらんま。しかし、中身が飴玉にすり替えられており、結局は男に戻れず終わる。不死鳥丸をめぐるらんまとコロンの対決は、まだまだ長引きそうだ。
※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」
■文/苫とり子


