『世界最強タッグ決定リーグ戦2025』後楽園ホール(2025年12月10日)
優勝決定戦 ○綾部蓮&タロースvsオデッセイ&ザイオン×
綾部&タロースの巨人コンビが世界最強タッグ決定リーグ戦を初制覇。決勝で破ったザイオン&オデッセイに対し、世界タッグ王座を懸けての再戦を要求した。
“Titans of Calamity"綾部&タロースはアジアタッグ王者のMUSASHI&吉岡に不覚を取ったものの、他の試合はキッチリと勝利し、4勝1敗でAブロックを突破。一方、世界タッグ王者の“HAVOC"ザイオン&オデッセイは全勝(1不戦勝含む)でBブロックを制し、優勝決定戦に駒を進めてきた。
どちらが勝っても初優勝で、HAVOCコンビが制すれば2017年のジョー・ドーリング&ディラン・ジェイムス以来、8年ぶりの外国人コンビ優勝となる大一番。スーパーヘビー級4人の戦いは肉弾戦となった。
のっけから駆け引きなしの真っ向勝負で火花。場内は一気にヒートアップする。タロースが巨漢のオデッセイをサイドバスターで完璧に投げると、後楽園ホールは大きくどよめいた。しかし、オデッセイもロープ際で捨て身のラリアットをタロースに決めると、両軍は場外乱闘になだれ込み、後楽園ホール内全体を使ってやり合う。ここでペースを掴んだHAVOCは連係攻撃を駆使してタロースを孤立させた。
しかし、巨人コンビもチームワークを活かして活路。ザイオンにダブルフロントハイキックを決めると、代わる代わるにフロントハイキックを叩き込む。綾部は合体技を挟みつつ、しつこく逆エビ固めで絞め上げた。カットに入ったオデッセイがタロースにフライングボディアタックを見舞ったものの、綾部もドロップキックでそのオデッセイを吹き飛ばす。そこにザイオンが突っ込んで綾部を打ち倒し、巨体の4選手が同時にリングで大の字に。ダブルダウンとなると、客席から手拍子が発生した。
両軍同時に立ち上がると、ド迫力の打撃戦で火花。巨人コンビがダブルハンマーパンチを多用して押し切りにかかるが、オデッセイが両腕フライングラリアットで打ち倒すと、ザイオンが試合権のある綾部にスピアーをぶち込んだ。ならばとタロースが献身的に立ち回り、ザイオンにダブルチョークスラムがさく裂すると、流れはTitans of Calamityに傾く。2人がかりでオデッセイに襲いかかると、タロースがダイビングラリアットで急降下。オデッセイを場外に排除すると、綾部はザイオンにデスルーレットを狙う。
なんとか不時着したザイオンはエルボーやヘッドバットで抵抗。バックフリップでぶん投げると、復活したオデッセイが加勢して連係へ。だが、綾部がランニングネックブリーカーでオデッセイを返り討ちにすると、コーナーに上がっていたザイオンをタロースが足止め。そこに組みついた綾部が雪崩式ブレーンバスターを敢行すると、タロースはエプロンから場外のオデッセイにダイブして分断する。絶好機を掴んだ綾部がデスルーレットでザイオンを沈めて、3カウントを奪った。
綾部&タロースが最強タッグ初制覇。大トロフィーを受け取った巨人コンビ、そして敗れたザイオン&オデッセイにも大きな拍手が飛ぶ。敗れた2人を芦野&潮崎がねぎらった。
綾部&タロースが大トロフィーを高々と掲げると、割れんばかりの拍手が降り注ぐ。2人はヒジを合わせて健闘を称え合った。綾部コールを受けた綾部は「世界最強タッグ決定リーグ戦、制覇。どうだ、後楽園ホール。絶望を味わったか?」と観客に投げかける。そして、「決勝の相手、ザイオン&オデッセイ、最高に強い相手だったよ。そして何よりもタロース、最高のパートナーだ」とパートナーを称賛した。
「アリガトウゴザイマス」と日本語を返したタロースも「組んだ時に必ず自分たちが勝つと約束していた。今日も勝った。綾部は最高のパートナーだ」と喜びをあらわに。綾部は「今日戦ったザイオン&オデッセイ。そして俺たちTitans of Calamity。3人海外から来た選手で、この俺、綾部蓮も生え抜きではない。ただ1つ言えるのは、これが全日本プロレスだ!」と力強く宣言。後楽園ホールが大歓声に包まれる。
綾部はさらに視線を先に向けた。「そしてだ。世界タッグのベルトというものは一番強い者が巻くべきなんだ。ザイオン&オデッセイ、世界タッグのベルトを持ってるよね。ザイオン&オデッセイ、確かにムチャクチャ強かった。ただ、我々のほうが上なんだ。そのベルトは我々のもとにあるべきなんだ。いつでもいいよ。ザイオン&オデッセイ、次は世界タッグのベルトを懸けて、我々と戦ってもらおうか」と世界タッグ戦を要求。タロースも日本語で「ワタシタチハチャンピオンニナリタイデス」と声を揃えた。
「我々Titans of Calamityはまだ序章にすぎない。今度まだまだ絶望を見せていくからな」と予告した綾部。最後に「つまりだ。この全日本プロレス頂に立つのは我々Titans of Calamityだ!」と言い放ち、2025年の最強タッグは幕を下ろした。
【試合後の綾部&タロース】
▼綾部「我々の、Titans of Calamityの強さというのはこれで証明されただろ。HAVOC、ザイオン&オデッセイ、最高に強くて、ワクワクして、最高の相手だったよ。ただ、今証明した通り、強い者がベルトというものを巻いているべきなんだ。次、いつでもいいよ。すぐに世界タッグのベルトを懸けて、ザイオン&オデッセイ、戦ってもらうから。我々が最強の世界タッグ王者になって、Titans of Calamityの名を世界にとどろかせてやる」
▼タロース「全日本よ、見たか? これが俺たちの実力だ。すべてのチームを叩き潰して、約束通り優勝した。ザイオンとオデッセイにも勝利した」
▼綾部「さあ、Titans of Calamityはまだ序章にすぎない。まだまだ絶望というのを味わわせてやるからな」
【試合後のザイオン&オデッセイ】
▼オデッセイ「今日は負けてしまって残念だが、俺たちはすべてを出しきった。負けてしまったが、結局、俺たちが持っているベルトをみんな欲しがっている。俺らがベルトを保持しているのは変わらない」
▼ザイオン「今日はこんな結果に終わってしまったが、今後同じようなことは起きない。これからもベルトを守っていく」
※芦野&潮崎も加わり
▼全員「オレタチハHAVOC!」

