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『ばけばけ』悲劇フラグが立ってるヘブンの結婚生活で第4話の「自殺未遂」を思い出す視聴者続出 当時ハーンに何があった?

『ばけばけ』悲劇フラグが立ってるヘブンの結婚生活で第4話の「自殺未遂」を思い出す視聴者続出 当時ハーンに何があった?


『連続テレビ小説 ばけばけ Part1 NHKドラマ・ガイド』(NHK出版)

【画像】え…っ! 「出会ったときは18歳」「実はもう子供いた」 コチラがラフカディオ・ハーンの最初の妻の実際の写真です

辛いシーンだらけになりそうな第54話

 2025年後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は『知られぬ日本の面影』『怪談』などの名作文学を残した小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)さんと、彼を支え、さまざまな怪談を語った妻の小泉セツさんがモデルの物語です。

第11週53話では、主人公「松野トキ(演:高石あかり)」の未来の夫「レフカダ・ヘブン(演:トミー・バストウ)」が、アメリカのオハイオ州シンシナティにいた頃、「マーサ(演:ミーシャ・ブルックス)」という黒人女性と結婚していたことが判明しました。ヘブンは、オハイオ州の異人種間婚を禁じる法律を破ってまで彼女と夫婦になったそうです。

 続く54話では、ヘブンがマーサとの結婚生活で犯した過ちが語られるといいます。明らかに辛い別れを経験していそうなヘブンに対し、SNSでは同情の声が相次ぎました。また、第1週4話で描かれた、彼の拳銃自殺未遂シーンに言及する人も多くいます。

「マーサとの結婚生活が幸せな結末ではないことは分かるけど、銃で自殺しようとしていたヘブン先生がどうやって松江に来たのか徐々に明かされるのかな」

「若かりし頃のヘブン先生が、自殺未遂を図る場面はかなり前に見た。希望に満ちた幸せな暮らしから全てを失い絶望に至るまでの話を明日語るのか」

「『奴隷の娘』『違う人種との結婚は違法』という障壁を乗り越え一緒になるけど。これが第一週のヘブンさん拳銃自殺未遂とつながるのかな…明日辛そう」

 など、みんな54話がハードな内容になることは覚悟しているようです。

 4話ではヘブンが人生に絶望して拳銃自殺を図るも、弾を買う金もなかったため、未遂に終わっています。この時、まだ小学生だったトキは養父「司之介(演:岡部たかし)」が作った借金のせいで学校に通えなくなるという、また別の絶望を味わっていました。時期的には1875年頃と推測されます。

 ヘブンのモデルであるラフカディオ・ハーンさんは、渡米後の1874年にオハイオ州シンシナティでシンシナティ・インクワイアラー社の正社員になり、同年6月に白人農園主と黒人奴隷の間に生まれたアリシア・フォリーさん(愛称:マティ)という女性と結婚しました。当時の州法を破って異人種間婚をしたのは、史実通りです。

 周囲のハーンさんへの風当たりはかなり強かったそうで、彼はアパートを借りるのにも苦労し、インクワイアラー社の正社員の地位も失います。そして、彼は1875年に給料の安いコンマーシャル社というライバル紙に転職しました。その後、マティさんとの関係も悪化し、ハーンさんは1877年夏頃に彼女と別れて、ニューオーリンズに移住します。

 ハーンさんが大きな挫折を味わったのは確かですが、当時自殺を図ったというような記録はありません。収入がなくなったわけではないので、4話のヘブンのように完全に絶望はしていなかったと思われます。

 4話を見返してみると、「蛙と蛇(CV:阿佐ヶ谷姉妹)」がナレーションではっきりと、ヘブンが「新聞記者の仕事を失った」と語っていました。ヘブンはハーンさんと違って、転職にも失敗したと思われます。より「どん底の状態」であることを表現するために、ドラマでは史実よりもシビアな展開にしたのでしょう。

 54話はかなり辛いシーンが続くと思われます。

※高石あかりさんの「高」は正式には「はしごだか」

参考書籍:『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』(著:工藤美代子/毎日新聞出版)

配信元: マグミクス

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