既報の通り、今月末にアラブ首長国連邦で開催されるエキジビションマッチ「Battle Of The Sexes(バトル・オブ・ザ・セクシーズ)」では、女子テニス世界ランキング1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/27歳)と、男子元13位のニック・キリオス(オーストラリア/30歳/現672位)による“男女対決”が実施される。両者は同国の中心都市であるドバイの最新商業エリア「シティウォーク」に所在する多目的会場「コカ・コーラ・アリーナ」(ハードコート)で相まみえる予定だ。
「Battle Of The Sexes」と呼ばれたビッグイベントは過去3例あり、うち最も有名なのは1973年9月に米テキサス州で行なわれたビリー・ジーン・キング(アメリカ/女子元1位)対ボビー・リッグス(アメリカ/男子元1位)戦だ。その他にはリッグス対マーガレット・コート(オーストラリア/女子元1位)戦、ジミー・コナーズ(アメリカ/男子元1位)対マルチナ・ナブラチロワ(チェコ/女子元1位)戦が行なわれている。
しかし今回に関してはその必要性を疑問視する声は少なくない。四大大会4勝を誇るサバレンカと、今年3月以降負傷で戦線を離れ現在は600位台まで落ちているキリオスが、このタイミングで対決する意義があるのか?――そんな疑念が向けられているのだ。万が一サバレンカが敗れれば女子テニスが軽視されかねないとの指摘に加え、そもそも男女対決という企画そのものを“女性蔑視的”とみなす批判も一部で出ている。
ただ当のサバレンカはこうした声に「同意できない」と強く反論しており、「このイベントは女子テニスのレベルをより高める手助けになると思う」とも主張する。試合を生中継する英公共放送『BBC』のインタビューで次のように語った。
「私がそういったリスクに身を晒しているとは思わない。私たちは純粋に楽しみながら、人々に素晴らしいテニスを届けるために試合をする。勝ちにふさわしい者が勝つ、ただそれだけのこと。生物学的には男性の方が女性より強いのは確かだけど、ポイントはそこじゃない」
一方のキリオスも、先日出演した英トーク番組『Piers Morgan Uncensored』で、今回のイベントが女性蔑視的との批判を真っ向から退けた。
「これは明確なテニス界の“団結”を示すものになる。そもそも人々は俺とアリーナがすごく仲が良いことすら知らない。とにかく俺たちはイベントを楽しむつもりだ。こんな経験ができる選手は、そう多くはない」
その後、同番組司会のピアーズ・モーガン氏から「あなたがサバレンカに6-0、6-0と一方的な勝利を収めたらどうするのか?」と質問されたキリオスは、こう回答した。
「もしそうなっても、それがスポーツというものだ。何が起こるかはわからない。俺もすごく緊張すると思うが、四大大会を制しているアリーナも今までに男女対決を経験したことはないはずだ」
なお今回の「Battle Of The Sexes」について、両者の出演料は公表されていない。現時点で試合は現地時間12月28日15時30分以降に行なわれる予定だ。
文●中村光佑
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