●EOS後、市場はどう動いた?
――Windows 10 EOSが市場に与えたインパクトをどう見ていますか。
小畑部長(以下、敬称略) 10月の需要は前年同期比で大きく伸長しました。特に前半は前年同期の2倍ほど拡大しました。大画面、具体的には15インチ以上や一体型PCの伸びが顕著でしたね。市場全体でも1.3~2倍のレンジで拡大したと捉えています。
富澤マネージャー(以下、敬称略)既存のWindows 10ユーザーに対してはサポート終了の通知やセキュリティー面のリスクを丁寧に伝え、移行を促しています。単なる買い替えではなく、「今までできなかったことができる」体験価値に言及するのがポイントです。
関口マネージャー(以下、敬称略)市場は一時的に落ち着く見込みですが、長期的にはPCの役割が変わる局面にあります。PCを「作業端末」から「生活を良くするサポートツール」へと位置づけ直す必要があります。
――データ移行やサポート面での取り組みは?
小畑 24時間365日のLINEチャットの有人サポートを整備し、移行不安を解消。さらに、データの引っ越しができるアプリ「つながる! LAVIE」をプリインストールして、移行のハードルを下げています。
●若年層を「2台持ち」で取り込む
――メインユーザーの年齢層は?
小畑 今は50代以上がメインです。ただ、20代が増え始めています。
関口 Z世代と一緒に開発した「LAVIE SOL」を用意しているからだといえます。LAVIE SOLは、見た目や使い勝手、タッチパネルなど、使いやすさを磨いたモバイルPCです。今、Z世代の間では14インチ以下のモバイルPCが主流になっていて、日常の携行性を重視するニーズに応えています。
また、授業ではペン付きのタブレット端末でノートを取り、レポートやプレゼンなどの高度な作業はPCで行うといった役割分担を提案しています。PDF資料へのマーキングやメモ取りが増える学習スタイルに合わせ、PCとタブレット端末との連携による効率化を訴求しています。
小畑 Z世代を取り込むには、時期も重要と捉えています。現在、LAVIE SOLを対象にキャッシュバックキャンペーンを展開しています。新生活商戦は1月後半から3月にピークを迎えます。そのため、早期検討層を後押ししています。
富澤 一方、これまでのお客様(50代以上)には新聞やBSチャンネル、情報番組などの伝統的な広告を重ね、来店行動につながるコミュニケーションを実施しています。加えて「長く使えるPC」というメッセージで安心感を訴求しています。

