単なるブームで終わらせず、サウナを「五感で感じる総合ウェルネス」へと昇華させる彼女の視点は、常に最新の美と健康のトレンドを捉えています。
今回は2026年11月26日、東京都港区赤坂のHIDEO TOKYOにて、(株)ミサワアソシエイツが主催する「LIFE STYLE PROJECTS 秋季オープンセミナー」が開催されました。
本コラムでは、富裕層とリゾートをテーマに登壇した笹野美紀恵さんが語った、世界と日本のサウナの価値と富裕層マーケティングに関する熱いメッセージをお届けします。
1. 日本の「掛け算」で実現する最高峰のサウナ体験

本セミナーでは、全国のサウナプロデュースを手掛ける笹野美紀恵さんに加え、ラグジュアリーブランドプロデューサーの坂田 康太郎氏が競演しました。
坂田氏は、CHANELプロデューサーとしてブランド構築に貢献し、海外オペラ・アート招聘、企業のCRM, CSR構築で実績を上げるなど、多岐にわたり活躍されています。
(社)日本プロトコール&マナーズ教会教授やWBS民放番組審議委員なども務める坂田氏と共に、富裕層とリゾートをテーマに登壇した笹野さんが語った、世界と日本のサウナ価値と富裕層マーケティングに関する熱いメッセージをお届けします。
笹野さんは、海外のサウナ・スパを視察した経験から、日本のサウナが持つクオリティとコストパフォーマンスが世界に敵うものはないと断言。
その背景には、日本の「従前からあるリソース」の独創的な「掛け算」によって、富裕層やインバウンド客が真に満足するサウナ体験が実現できているという事実があります」と語る。
この「大事な日本のサウナ文化」を、単なる温浴施設として終わらせず、世界に通用するウェルネス・コンテンツとして世界展開していくという強いビジョンが共有されました。
2. 「サウナはただの熱い箱ではない」:価値創造の視点

笹野さんが全国でプロデュースする案件の核心にあるのは、「サウナはただの熱い箱ではない」という哲学です。
そのプロジェクトは、単なる施設設計に留まらず、地域資源の活用や日本の独自文化、そしてご実家である「しきじ」由来のサウナ体験の追求を特徴としており、サウナが持つ可能性を広げ、新たな価値を創造しています。 A. 【歴史×再生】唯一無二の空間で味わう地域性
・旅籠 八(わかつ) (滋賀県近江八幡市): 歴史的建造物である「蔵」を薪ストーブ式のサウナに改装。滋賀県産よもぎを使用するなど、地域性を前面に出し、1日2組限定の特別な宿泊施設として再生させ、富裕層に刺さる高い独自性を実現。
B. 【自然×リトリート】宿泊と連携した総合的なウェルネス
・Moksa (京都・比叡山): 比叡山の豊かな自然を活かし、宿泊と連携した総合的なウェルネス体験を提供するリトリート施設をプロデュース。心身の回復と調和を求める層に最適です。
・鶴雅リゾート株式会社 (北海道釧路市): 北海道の雄大な自然の中で、地域に根ざしたサウナ体験を創出し、非日常的な解放感を提供します。
C. 【医療×防災】機能性を融合させた先進事例
・大貫診療所 (宮崎県延岡市): 診療所にサウナを併設するという、医療連携の先進事例。サウナを健康維持・増進のツールとして位置づけています。さらにお蕎麦屋さんも併設し大変好評とのこと。
・郷音 -G.O.A.T.- (山梨県都留市): 富士山を望むプライベートサウナ付きのグランピング施設でありながら、広大な敷地を利用し、有事の際の避難シェルターとしての機能も構想。「贅沢」と「安心」の掛け合わせです。
