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〈朝ドラ『あんぱん』〉脚本家が伝えたかった「戦争体験の果てに生まれたアンパンマンの尊さ」と生前交流のあったやなせたかしさんへの思い【集英社オンライン『あんぱん』ベスト記事第1位】

〈朝ドラ『あんぱん』〉脚本家が伝えたかった「戦争体験の果てに生まれたアンパンマンの尊さ」と生前交流のあったやなせたかしさんへの思い【集英社オンライン『あんぱん』ベスト記事第1位】

アンパンマンのマーチの歌詞の意味

――登場人物たちの土佐弁がとても魅力的ですが、中園さんが好きな土佐弁のフレーズはありますか?

「たまるか~」とか「ほいたらね~」も好きですし、とても可愛いなと思います。ただ現場で俳優陣は土佐弁にすごく苦労しているそうです。私も、以前執筆を手掛けた大河ドラマ『西郷どん』では、薩摩弁が回を重ねるごとに書けるようになったと思ったのですが、土佐弁は本当に難しくて分からないです(笑)。

――こうしてお聞きしていると、生前交流のあったやなせさんを題材に朝ドラを描くことは中園さんにとっても感慨深いものがありそうですね。

毎日、妻の暢さんとやなせさんのことを考えていると、今まで覚えるほど読んでいた詩も、もっと深く味わえるようになって、とても楽しいです。脚本を書いていると、たまにやなせさんをすごく感じるというか、やなせさんに包まれているような気持ちで執筆していることがあります。

気付いたら「このシーン書き終わっていた!」なんてことも。やなせさんが書いていたんじゃないかなと思います。

――改めて、この作品を通じて伝えたいメッセージはなんでしょうか。

「なんのために生まれて、なんのために生きるのか」。アンパンマンのマーチの歌詞のメッセージの意味も伝えていきたいですし、戦争体験の果てにアンパンマンが生まれたことの尊さなど、やなせさんの精神全てを伝えていきたいです。

取材・文/木下未希 

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