昨今、日本ではクマの被害が全国的に相次いでいるが、歴史をひも解けばUMAが人間に害をなしたとみられる事件も断続的に起きている。
「未確認生物」といわれるだけあって人間と直接接触した例は多くはないが、環境破壊が続く限り今後も行き場を失ったUMAたちが人間を襲う機会増える可能性がないとは言えない。ここでは警鐘の意味を込めて、過去にUMAが人間を襲った怪事件を振り返っておこう。信じるか信じないかは、あなた次第だ。
夜間に眠っている人を襲う人型UMA
●インドのモンキー・マン
2001年春、インドの首都ニューデリーで「モンキー・マン」と呼ばれる謎の生物が現れ、市民を恐怖に陥れた。報告によると、全身黒い毛に覆われた人型UMAで、赤く光る目を持ち、金属の爪やヘルメットを着けていたという。
夜間に屋根やベランダを飛び回り、眠っている人々を襲っては爪で引っかいたり、噛みついたりして逃走したとされる。被害は広範囲に及び、負傷者は60人以上、逃げ惑う群衆が屋上や階段から転落して2人が死亡したと報じられた。
警察は特別捜査班を設置したが、正体は確認されず、猿や人間の悪戯、集団ヒステリーなどの説が浮上した。予期せぬ不安と報道の過熱が恐怖を増幅させ、モンキー・マン事件は現代都市における「恐怖の連鎖」の象徴として語り継がれている。
●チュパカブラ
90年代から中南米での報告が急増したチュパカブラの名は、「ヤギの血を吸う者」を意味する。
最初の事件は、家畜の山羊8頭が胸に小さな穴をあけられ、体内の血液がすべて抜かれた状態で発見されたことだった。
その後、同様の被害が相次ぎ、羊や牛、鶏などが“失血死”する怪事件が多発した。目撃証言では体長が約1.2~1.8メートル、灰緑色で鱗状の皮膚、背中にとげ状の突起、赤い目を持つとされ、直立歩行し高く跳躍する姿が語られた。
1995年にはピクニックをしていた少年が、怪物の発する光を浴びて失神し、体調を崩したという事例がある。また、チュパカブラが夜に人間を襲い、腕や首に傷を負わせたという報告も存在し、通報により警察が出動することになった騒動は数えきれない。
今のところチュパカブラにより死者が出たという事例はないようだが、人の生き血の味を覚えたとしたら、さらなる悲劇が起こることも予想される。
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プレオサウルスのような巨大生物
●シーサーペント
シーサーペントは中世より、海の危険を象徴する存在として、特に北欧の沿岸で目撃証言が相次いでいた。
18世紀には、「体長約60メートルから120メートルに及ぶ海蛇が、船に巻きついて沈めたり、人を襲って飲み込んだりした」といった漁師たちの証言が書物で紹介されている。
さらにイギリス海軍の船が航行中、海面から頭と肩を突き出した巨体を目撃し、乗員た
ちが「まるで人と対峙するかのようだった」と報告した記録がある。
1962年3月24日には、アメリカはフロリダ州の沖合で、5人の若者がボートを使って沈没船の調査に出た際に、霧が立ち込める中で「プレオサウルスのような巨大生物が現れ、4人の友人を次々と襲って、海中に引き込んだ」と唯一、生き残った若者が証言する事件も発生している。捕獲例などがないため未確認生物としてとどまっているが、かなり攻撃的なUMAのようだ。
このほかにも、本書では世界中で起きたさまざまなUMAによる襲撃事件を特集しているが、こうした事件は現代まで絶えることなく起きているのだ。
週刊実話増刊『未確認生物UMAの秘密』より一部抜粋
