FIAの会長選挙が、12月12日にウズベキスタンの首都タシュケントで行なわれ、現職のモハメド・ベン・スレイエムが再選を果たした。しかし選挙制度により対立候補が立候補することができず、無投票での当選。早くも物議を醸している。
ベン・スレイエム会長は、2021年に行なわれたFIA会長戦で61.62%の票を集め、初当選した。そして今回も当選し、2期目4年間の任期を務めることになった。
「FIA会員の皆さんからは、素晴らしい数の投票をいただき、そして改めて私に信頼を寄せていただき、ありがたく思う」
そうベン・スレイエム会長は語った。
「我々は多くの困難を乗り越えてきたが、今日ここに集い、共にこれまで以上に深い絆で結ばれている」
「FIA会長に就任できたことは、本当に光栄だ。FIA、モータースポーツ、モビリディ、そして世界中あらゆる地域の会員クラブのために、これからも尽力していく所存だ」
前述の通り今回の選挙は無投票となった。しかし、立候補の意向を表明していた候補は複数いた。元FIAスチュワードのティム・メイヤー、レーシングドライバーのローラ・ヴィラール、モデルでインフルエンサーのヴィルジニー・フィリッポなどだ。
しかし各候補は、FIAの世界6地域から7人の副会長候補のチームを編成しなければならないという規則があった。にもかかわらず、南米出身で副会長の資格を持つのはファビアナ・エクレストンひとりだけだった。エクレストンはベン・スレイエムを支持することになったため、他の候補は立候補することさえできなかったのだ。
このプロセスについては批判が殺到。メイヤー候補は「民主主義の幻想」と非難し、南米出身の副会長資格を持つ人物の一部は「立候補しないように説得、圧力、あるいは何らかの約束」をされた可能性があるとさえ示唆した。
またヴィラール候補は、この選挙制度は非民主的であるとしてFIAを提訴。パリの裁判所は12月3日に、本格的な審理を行なう必要があるとの判断を下し、来年2月16日にその審理が行なわれる。この結果次第では、今回の会長選挙の結果が無効となる可能性もある。
FIAはベン・スレイエムの再選を発表したプレスリリースで「今回の選挙はFIAの定款に基づき、堅固で透明性の高い選挙プロセスを通じて実施され、連盟の民主主義的基盤と、世界中の会員の総意を反映している」と記している。
今後の動向を見守る必要があるかもしれない。

