お馴染み、バズリクソンズの企画統括であり、フライトジャケット塾の塾長である亀屋さんと本誌モヒカン小川がA-2の聖地を巡る旅も、今回が後編(前編はこちら)。前回はアメリカ・オハイオ州ライトパターソン空軍基地にある「アメリカ空軍博物館」でA-2 のヴィンテージを堪能した二人だったが、今回は航空機の世界にどっぷりハマる。さて、今回はどんな世界が彼らを待ち構えているのか?
全米最大のエアショー「EAAエアベンチャー・オシュコシュ」へ。

飲みの席で決まったA-2聖地巡礼の旅も、今回は後編。前回はヴィンテージのA-2を心ゆくまで堪能した二人だったが、今回のテーマは「航空機」。そもそもA-2はアメリカ陸軍航空隊のパイロットのユニフォーム。だったら航空機を見なきゃ始まらない! と向かったのはアメリカ・ウィスコンシン州オシュコシュで毎年開催される全米最大のエアショー「EAAエアベンチャー・オシュコシュ」。
主催しているEAAという団体は、「Experimental Aircraft Association=実験機協会」といって、自ら飛行機を作ったりする人をサポートする協会。アメリカでは、自分で飛行機を製作して飛ばしちゃう人が、実に多いのだ。このエアショーでは、大戦機や最新鋭の戦闘機が展示されるほか、航空機のエンジンや車輪、フレームなどのパーツも展示・販売もされている。そのスケールのデカさを前に、亀屋塾長もモヒ小川も言葉を失ってしまった。
その後に向かったのは、ワシントンDCにあるスミソニアン航空宇宙博物館。ここには航空黎明期の複葉機からスペースシャトルまで展示されている。DCの中心部にある本館と、郊外にある別館があるのだが、本館に入るとまず目に飛び込んでくるのが、かのチャック・イエーガーが音速を超えたBELL X-1。亀屋塾長とモヒ小川も大感動。A-2聖地巡礼のフィナーレを飾る素晴らしい場所だった。

F-35ライトニングⅡを前に記念撮影。このエアショーでは、最新鋭機の展示も行っている。ちなみにケリー・ジョンソンが設計した初代となるP-38ライトニングの展示も行われており、大人気だった。

こちらはUH-60ブラックホーク。映画『ブラックホークダウン』のモデルとなったのは、この強襲型であるMH-60Lブラックホーク。

アメリカ陸軍航空隊を代表する大戦機といえば、こちらのP-51マスタング。小柄ながら、均整の取れたフォルムで今なお人気が高い。

ボーイングブース。どんな客層をターゲットにしているのかは不明だが(笑)大盛況。アメリカのエアショーはスケールがでかいのだ。

ノースアメリカン社製のレシプロ高等練習機「AT-6テキサン」。1930年代から1960年代にかけて使用されていた名機。
スミソニアン博物館は、マジすごい!

ワシントンD.C.にあるスミソニアン航空宇宙博物館本館、そして郊外にある別館「ウドバー・ハジー・センター」のスケールはマジですごい! 現在、第二次世界大戦で使われた航空機は別館に移されており、ここのスケールがとんでもない! 建物の大きさは本館以上で、大戦機の他にもコンコルドやSR-71、スペースシャトルまで展示されているのだ。航空機好きはもちろん、フライトジャケット好きなら、いつかは訪れたいA-2の聖地だぜ。

本館のエントランスを入ると、まずはBELL X-1(当時の呼称はXS-1)のお出迎え。1947年10月14日、テストパイロットであったチャック・イエーガーはこの機でマッハ1.06を記録、人類初の有人超音速飛行に成功した。

博物館といえば、楽しいのがミュージアムショップ。本館のショップには、航空・宇宙ファンにはたまらないアイテムがたくさん!

別館は大戦機が豊富に展示してある。これはカーチスP-40Eキティホーク。迫力のあるシャークマウスが印象的だ。

スミソニアン航空宇宙博物館の本館は、宇宙モノも豊富。無人飛行実験用に開発されたLM-2も入り口に展示されている。

こちらが別館のウドバー・ハジー・センター。ワシントンD.C.の中心部からクルマで約40分くらい。とんでもなくデカい建物だ。

ロッキード社製の超音速・高高度戦略偵察機SR-71ブラックバード。最高速度はマッハ3で、今なおその記録は更新されていない。

日本軍機も展示されてる。特攻専用機の「桜花」のほか、こちらの大日本帝国海軍の紫電改も展示。太平洋戦争の歴史を学べる。

ノースアメリカンP-51マスタングと並び、アメリカ陸軍航空隊の主力戦闘機として活躍したリパブリック社製P-47Dサンダーボルト。

スミソニアン航空宇宙博物館では幅広い年代の航空機を展示している。写真は朝鮮戦争で活躍したノースアメリカンF-86Aセイバー。

銀色のボディが美しいパンアメリカン航空のボーイング307ストラトライナー。世界初の与圧式キャビンを持つ商業用旅客機だ。

アメリカの博物館のスケールはハンパない! スペースシャトル・ディスカバリーが展示されている。手で触れられる近さに大興奮!
(出典/「Lightning 2025年12月号 Vol.380」)