口うるさく言わないと…

ロクな使い方をしない(写真:iStock)
カイトさんは、少し大げさに話さないと、妻がなかなか言うことを受け入れてくれないことにも悩んでいます。
「前は『追い炊きは入る直前につけてね』とか『使わない部屋のエアコンは消してね』と普通に言っていたんですけど、それじゃあまったくやってくれないんですよ。
だから最近は『湯船は、週に1回ね』『エアコンは、部屋が20度以下になるまでは使わずに厚着でしのいで』と強めかつ、具体的に伝えるようにしました。
そうして初めて妻が理解してくれるんですけど、けっこう疲れます」
カイトさん自身は、家計管理になるべく口を出したくないのに、妻に任せっぱなしにしていると、ロクな使い方をしないとため息をつきます。
これも勉強代なのか

本末転倒かもしれない(写真:iStock)
「もう結婚4年目なんですけど、いったいいつになったらまともなお金の使い方を覚えてくれるのか…。あんな使い方を続けている限りは、どんなに稼ぎが増えたところでお金なんて貯まりませんよ。早くなんとかしたいんですよね。
僕は僕で妻がきちんとしたお金の使い方を覚えるまでは、自分のメンテナンスのためマッサージ代やサプリメント代がかかるので、それも不満です。
いや〜、参ったことに、湯船に毎日入れないから体はガチガチだし、妻の買ってくる食材だけで十分な栄養が摂れないので、そこに出費がかかっちゃって。
なんだか本末転倒なんですけどね、これも勉強代かなって思って今は諦めています」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
(並木まき/ライター・エディター)
