現地12月13日、インド東部のコルカタで開催されたアルゼンチン代表のリオネル・メッシ（インテル・マイアミ）のイベントで大混乱が発生した。選手が関係者に囲まれ、姿が見えなかったことにファンが激怒。スタンドの椅子を破壊して投げつけるなどの暴動が起きたと地元メディアをはじめ複数の海外メディアが伝えた。
英放送局『BBC』によれば、メッシはインド国内で行なわれるプロモーションイベント『GOAT（史上最高）ツアー』のためにインドに滞在。13日には、コルカタでの自身の巨大な像の除幕式にオンラインで参加した後、スタジアムを訪問した。しかし、メッシは大勢の要人や警備員らに囲まれて、その姿が隠れて見えなくなってしまった。
サッカー界のスーパースターを一目見ようと１万2000ルピー（約２万円）を支払って入場した多くのファンからはブーイングが起き、物が投げ込まれるようになると、主催者はスタジアムを周回する途中で退出させた。この対応にファンは激怒し、スタジアム内に設置された横断幕やテントを破壊。さらには座席を引き剥がして投げつけるなど、暴徒化してしまったという。事態は地元警察によって鎮圧され、「主催者は拘束された」との発表があったとされている。
英メディア『dailymail』によれば、西ベンガル州のママタ・バネルジー首相はこの騒動を受け、「不適切な運営に深く心を痛め、衝撃を受けている」と述べ、自身のXでも調査委員会を設置して事件の詳細を調査することを約束したという。しかし、インド人民党報道官のシェザド・ジャイ・ヒンド氏は「国際舞台における完全な恥辱だ」と表現して、バネルジー氏の辞任を求めるなど、政治的な混乱にも発展している模様だ。
インド通信社『ANI』は公式Xで地元ファンのがっかりした声を伝え、「まったく酷いイベントだ。メッシはたった10分しかいなかった。大勢の指導者や閣僚たちが彼を取り囲んでいて何も見えなかった。こんなにもたくさんのお金や感情を無駄にされた」と綴っている。
構成●THE DIGEST編集部
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